セパレーツのリハビリ服

今朝は雲が多い日ですが、割合雲の多い日は暖かです。どうも今夜も深夜に小雪が舞う様です。図書館裏のこの道は、特別の天気の時は、ドームがせり出してきて、サンルームの様になるのです。ビルの高さが同じになっているので、完全遮断できます。

日頃は開け放すと、風が結構何時もある道ですが、今日は風もなく静かです。外側には雪が残っているとは思えません。裏道なので、職員などが通り道で通るか駐輪場になっているので、図書館やプールなど施設利用者の駐輪場になっているだけで、静かな場所です。

セージ君は静かに過したい時は、仕事の中途か図書館に行った途中などに、此処で1人でぼんやり過す事もあるようです。結構ボンヤリ過すのも好きなようで、Mrs.Sugarは一応ボンヤリとは言わずに『セージは瞑想中』と言っています。

ひとりっ子のMrs.Sugarはそんな時間は『有り』と思っているので、そんな時は何も言わずに放っておきます。セージ君はそれも有り難い事なのです。
家にいる時などは、ミントさん達などは直ぐに“セージは何考えているの？”等と煩く聞いてきましたが、別に自分ひとりの世界を楽しんでいるだけなのです。
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Mrs.Sugar《へぇ～じゃぁ急にお仕事が入ったのね？違う形で！

セージ《うん、オールインワンのスーツの方はゆっくり、更に開発を進めれば良いってね。もう少し性能の良い物になる可能性があるならってね。

まぁ同じ感じでセパレーツタイプは、出来たらジムに来ている人達などに使って見たいんだって。だから女性用は前に渡した指示書でよいけれど、参考用に男性用の筋肉の型紙を作らないとならないんだよ。

Mrs.Sugar《そうかぁ～男性と女性では、筋肉とか大きさなどが、結構違うのね？

セージ《まぁ体つきが違うからね。一寸違うんだよ。今日明日には作って、メィスになるべく早く渡しちゃって、さっぱり限よく週末を迎えたいからね・笑

Mrs.Sugar《そうすれば土曜日は、心置きなく自転車つくりが出来るものね・笑　エルダー君も注文したのかしら？何だかフランスの自転車とかが良かったんじゃぁなかったかしら？

セージ《でもね、俺の自転車見て同じのにしたんだよ。それだけでなくて、ターナー先輩も作るって言い出して、冗談かと思ったら、本気で作ってサイクルクラブ入会したんだよ。

気分転換しないと、勉強と仕事ばかりになって、体に悪いからだってさ。

Mrs.Sugar《いいじゃぁないの！セージはターナーさんの事大好きなんだから、楽しくなるでしょう？
でも、まさかターナーさんがサイクルクラブに入るなんてね！　

吃驚したでしょう？あっ、ターナーさんは外科専門だったから手先は器用なのよね？組み立てるのは問題なさそうね。

セージ《そうだよ。それこそ『神の手』って言う位、外科手術の天才なんだってさ。マロウさんが言っていたよ。

難しいオペでも、ターナー先輩と組んだら、絶対に巧くいんだって！でもさ、人の体を切っちゃうんだから、なんだか凄いよなぁ～。
イメージトレーニングするんだってさ！何だか芸術家みたいだよね。

Mrs.Sugar《さぁて、お仕事に行きましょうか、今日明日はセージは忙しいわね。

セージ《And thank God we're together.I just want to stay with you in this moment forever.You, my love, are my inspiration.I adore you.

Mrs.Sugar《Being with you is the most wonderful thing for me. Your smile is my happiness.The distance is the best husband for me

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フランツ《じゃぁメィスは女性用はもう注文を出したんだな？

メィス《出したわよ。男性用は早朝からセージが取り掛かっているから、型紙作ったら、直ぐに見直しして注文を追加するわ。

一応あのオールインワンスーツで要領がわかったから、マテリィアルの研究所では、直ぐに取り掛かれるように、準備初めているわよ。
思わぬ方向に話が進んだわね。巧い方向に話が進んで良かったわね。

エルダー《まぁ、世の中なんて、そんなもんだよ。スーツの方はもう少し考えたいっていうんだから、返してもらったらゆっくり考えるとよいさ。

セージ《うん、悪く無さそうなんだけれど、もうちょっとって言う気がするんだよね。セパレーツ型は前に試作品作って、置いて有るのも添えてくれたんだろう？　両方を巧くドッキングさせればってね！

メィス《まだSugarはあの新しいスーツを、家では着ていないのよね？リヴェール教授の所からもう返ってくるはずなんだけれどね。

休みの日にちょっと長時間着てもらって、様子を聞きたいわ。

フランツ《そうだね。この間は数時間着ただけだからね。着心地は悪く無いって言っていたけれど！　何ともいえない、肌触りのマティリアルだったよね。

フランツ《天然物にはない布だよね？凄く伸縮性もあったし、部分部分でストレッチの強度が違うんだろう？その下の筋肉にと同じに伸縮するなんてさ。不思議だよなぁ～。

よく考えたよ。科学の力は凄いよな。恐ろしい気もするよな。

Dr.ターナー《うぃっす！ようセージ、後でスーツ持ってくるからな。今診療所で皆で見たり触ったりしているんだよ。

何ともいえない素材だからなぁ。男物の筋肉型紙を今日は作るんだろう？　聞きたい事があったら、今日は俺はプロジェクトの方のメンバーの日だから、此処にいるか、サイクルルームで、少し寝ているかもだよ。泊まり明けだからな。

セージ《今から研究所の模型室に行って、男の筋肉模型を見て、型紙合わせて触ってみて、指示書を作ろうと思っているんだよ。以前のセパレーツと巧く組み合わせられたら良いんだけれどね。

Dr.ターナー《聞きたい事があったら、もし俺が寝ていたら起せば良いからな。後はマロウも今日は自分の教室で、確かなんだか勉強があるからとか言っていたから、只何だか仲間で研究会だとか言っていたかな？

セージ《男物セパレーツは誰のボディのイメージで作るかなぁ～ってね。俺は何だか具体的なボディが無いと、イメージがしにくいよ。　

そうだ!　リハビリルームに行けば、カイザーセラピスト達が居るから水着着ていたら、判りやすいよね。型紙は模型から作るけれど、指示書に本当の体の動きを見て、説明メモを付けて置いた方が判りやすいからね。

エルダー《セージは丁寧だからね。仕事を請けたものは判りやすくて良いだろうよ。変に小難しい説明書は書かないからね。

かっこつけて、専門用語だらけの指示書書く奴が居るけれどさ、同じ知識が無かったら、解りにくくて困るからね。

フランツ《そうだよなぁ～。そういえば俺達も静電気や自分の体にたまった電磁波などの研究進めないとな。

人間の体の周囲には、静電気みたいな微弱な電界が全身を包むように存在していて、電界の大きさやプラス・マイナスが常に変化していてさ、準静電界って言うのがあるんだ。

体内にある微弱な電気が重なり合って体の外側ににじみ出て、見えない電気の幕で全身を包んでいるんだ。これが準静電界とも呼ばれるものなんだけれどね。

エルダー《動物や植物など、生物すべてが持っている生体電位は歩行時には、体を包んでいる準静電界も一緒に動くんだ。

体を動かすと人の電位が増幅され人が作る準静電界の変化が大きいんだよ。今この電気を使って、医療機器などに利用する研究をしている所は多いんだよ。

セージ《だから、それをスーツとか、他の端末機などに利用できたらって思ってね。皆に頼んでいるんだよ。俺其処まで手が回らないし、頭も回らないよ。

Dr.ターナー《『体毛』も準静電界を感じやすいんだよ。特に細い産毛は電気刺激に対して敏感なんだ。Sugarさんの「鳥肌が立つ」というのは、気配を感じる一種の皮膚感覚に近いのかもしれないんだ。

産毛の多い子供や女性は、特に感じやすいそうだから、Sugarさんの鳥肌問題も、実はこれなのかもしれないしね。
波動環境っていうか、電磁波みたいなものが、何だかの理由で合わない相手の人がいるんじゃぁないかなぁ？

メィス《じゃぁ、Sugarは皮膚が柔らかくて薄いから、敏感なんじゃぁないかしら？相手によって、激しく感じてしまって、鳥肌が立っちゃうのかもね？スーツ着たらバランスが良くなって治るとか？かえって猶更敏感度が増すかよね。

フランツ《俺はよく解らないけれど、そうかもしれないよね。水中では無線の電波は伝搬しにくいけれど準静電界は誘電性や導電性の高い水中でも伝わるんだよ。で、プール事故になったかもな。

しかし、多くの女性人気独占みたいなウッディが嫌だなんてなぁ～。愛想のないカイザーの方は問題ないんだろう？

エルダー《人のからだって不思議だよなぁ～。まぁ色々有るから、研究中なんだよね。でも皆思う事が同じで何処でも結構力を入れて研究しているだよね。

セージ《なくならないエネルギー源になりそうなものは、利用しなくちゃぁね。でも人のからだって興味深いよねぇ。

ターナー先輩もそれで面白くて、医学部に入ったんでしょう？大変そうだけれど、面白そうだものね？　大変でも止められないんだね・笑

エルダー《そして、手先が器用ならやっぱり外科医だよね。『神の手』って言われるほど起用な手を持っているんだしね。

手だけでなく決断力も必要な科だよね。ギャンブラーみたいな感覚も必要かもね。外科医が迷う性格だったら怖いよね・Ahaha、、、

セージ《そうだよ。ターナー先輩の性格は外科医にピッタリなんだね。決断は何時も即決だものな。

観察力もあるし、そうそう、Sugarが具合が悪い時の診察している時の手つきなど、凄く丁寧で優しい手という感じだったものね。

手の動きって、結構その人の性格がわかるからね。

エルダー《セージの手も、負けてないくらい丁寧に物を扱うよね。それでいて男らしい手でもあるよ。

メィス《まぁ嫌だ嫌だ。そんな事言ったら、不器用な女の私は何だって事になるのよ！まったく名探偵ホームズみたいに、状況を見たりして、推理しているんだからね。

セージ《Aha！そうだね。ミステリーの謎解きみたいだよ。そういえばさ、医者のミステリー作家や物書きは結構居たはずだよ。

コナン・ドイルは医者だったはずだからね。
さて、バカな事言ってないで、俺は研究所に言ってくるよ。なるべく早く、仕上げてメィスに渡すからね。

フランツ《そうかぁ、じゃぁターナーに、そのうちミステリー作家にでもなってもらおうか！コナン・ドイルみたいに名作をたくさん書いて、女王陛下にサーの称号でも貰えるかもしれないぜ。

壁のネームプレートの中に、作家って言う貼られる為のジャンルが増えたりしてな・笑

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セージ君は研究所に出かけて行きましたし、Dr.ターナーは本当に仮眠室に出て行きましたし、エルダー君は、何やら真剣な顔して作業をやり始めました。今週中にセパレーツの注文を出せたら、早ければ来週には試作品が出来上がってくるでしょう。

期日を決められて居るわけではありませんが、リヴェール教授からの注文となると、何となく皆さっさと仕事を済ませたくなるのです。それはリヴェール教授が、頼んだ事は直ぐに行動する人だからかもしれません。決断する速さはあっという間で、決めたら即実行する人です。

終わったらノンビリ遊んでいても、一切問題なしです。それを見ているから、何となく皆同じようになってしまうのでしょう。間はのんびりしていても、取り掛かれば皆で手分けし、手際よく作業を進めます。