サイクリングの後はお喋りを！

今朝はさわやかな朝になったので、セージ君とエルダー君は早い目にクラブルームに出て行きました。部屋の様子も見たいからなのですが、育児室の場所を便利な場所に移したいと言う事で、サイクルルームは移動したのです。

ライモン君も帰国したので、病室などから行きやすい場所でなくても良いだろうと、育児室はいずれ外遊びやプールに行きやすい、サイクルクラブルームの場所を明け渡したのです。サイクルクラブは、直接外には出られない部屋で、元診療所だった部屋に移りました。

エレベーターか階段でサイクルロードに出なくてはなりません。ターナー教室の２階に有りますが、少々狭い目ですが、Dr.ターナーやDr.マロウがクラブルームで転寝するには、便利な隠れ部屋です。

クラブルームが狭くなったのは、診療所の場所が少しずれて、処置室が前よりも広く取ったのです。大した引越しではなく、診療所が間仕切り壁を移動させて、同じフロァで、隣の部屋に引っ越しただけなのですが、壁が可動式になっているので、状況によって楽に巧く使えるようになっています。

まさかのちょっとしたBabyブームになったもので、この国では赤ちゃんは宝物なので、将来に向けて良い様に変更したのです。　　　　　　　　
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Dr.ターナー《うぃっす！サイクリングしてきたのかい？

セージ《おはようっす！

エルダー《あれっ！ターナーさん達は、今からサイクリングに行くの？

Dr.マロウ《俺達はもうとっくに、明け方にサイクリングに行ってきたんだよ。

ちょうどリハビリしたい患者さんが居るから、下見がてらね。車椅子の練習場も再確認してきて、ちょっと前に夜勤明けしたんだよ。

セージ《少しは眠れたんですか？凄いなぁ～、ターナー先輩そんな棚みたいなベッドも有ったんだぁ！

エルダー《何処でも休憩が取れるんだね。完全に体力勝負だよなぁ～。昨日はマロウさんも夜勤だったんだ。

Dr.ターナー《昨日は当直が少なかったからね。調子崩した患者がいて、万が一って事で待機していたら、一時的で済んだんだよ。

安定したようなので、ナースに頼んで仮眠室で寝ていたんだ。でも明け方見たら、完全に安定していたから、マロウと折角だから夜明けと共にサイクリングしながら、下見に行ったのさ。

セージ達が来て自転車で出て行って、その後に俺達は戻ってきたんだよ。

Dr.マロウ《いや夜勤じゃぁ無くて、普通に仕事が終わってプールに行って、サウナに入ってさ、心安らかにTVでもみて寝ようかなぁ～って、思ったとたんに緊急連絡だよ。ちょいと急変した患者さんが居るから、そのつもりで！って言うからね。

さっさと一眠りして、念のために出勤したんだよ。

セージ《凄いタフでないと、そんな暮らしばかり続けられないよなぁ～。２人とも歳の割にはお元気ですなぁ～！ケッコウ、ケッコウ。

エルダー《本当に、僕ちゃん達みたいに虚弱だと、医学部は無理ですね。あれっ、セージ、それはロードレースの案内状じゃぁないの？

セージ《うん、小さなロードレースを、オランダでやるみたいだよ。前にサイクルクラブ作るんだってネットで知り合いと話したから、送ってきたんじゃぁないかな？

“出場するようなクラブじゃぁ無いんだ”って言ってあるんだけれどね。

エルダー《５人しか居ないしね。そのうち一人は心臓が悪いし、２人は３０歳過ぎているしってね・笑

Dr.ターナー《お前ら３０歳代を馬鹿にするなよ。ちゃんとトレーニングしたら、まだまだ捨てたもんじゃぁないんだぜ！

Dr.マロウ《俺は３２歳だからな。何だよ考えたらクラブ員の年齢が１０歳も離れていて、間の年齢が居ないんだな。

セージ《でもさ、そのうち年齢制限付きで、２６～７歳のクラブ員が入ってきたら、いい感じの年齢構成になるじゃぁないの？ちゃんとトレーニングしたらね。

長距離じゃぁ無くてさ、１０キロとか５キロ位から有った様に思うよ。

エルダー《おや！セージやる気あるのかい？まぁ２～３年トレーニングしたら、遊びで位のつもりで居たら楽しいかもしれないな！

Dr.マロウ《何だよ、俺は３５～６歳で初レース参加かい？

セージ《そのつもりでって言うだけだよ。ロードレースの選手になんてなったら、もう酷い体になっちゃうんだぜ。

ツールドフランスの選手をTVで俺見たけれど、腰から足が凄くなっちゃってさ！服着ていると皆凄くスリムでかっこよいだろう？

エルダー《なに、脱いだらカッコ良くないのかい？

Dr.ターナー《だろうなぁ～。ちょと筋肉つけたくらいじゃぁ、あんな走りは出来ないよ。やっぱり、皆職業病じゃぁないけれど、あれも体が進化したって言うのか、良く使う所が異常発達するんだよな。

異常変形するっていうかさ。プロのスポーツ選手なんて、もう引退した時には、体中ボロボロなんていう人沢山居るからね。

セージ《そうそう、何でもちょっとばかり良い記録出すとさ、直ぐにスカウトマンみたいな人来るんだけれど、そんな話に乗ったら大変だよ。

まぁその道のプロになりたい人は別だけれどね。

エルダー《それでセージは、一度きりのジュニア大会だけで、水泳を辞めたんだね？

Dr.マロウ《普通は、大喜びでそんな話には飛びついて、オリンピックとか目指すんだろうけれどな・笑金メダル取ったら、のし上がるチャンスだもんなぁ～。

そこがさ、アッパーの家の人はそんな気はさらさらないんだよな。天晴れなくらいやる気しない人多いよな。遊びは別としてさ。

Dr.ターナー《いいんじゃぁないのか、セージは今くらいがセージらしいからな。

がり勉してこの大学に入って研究員になっただけでも、セージの家では変わり者のうちだろうからな。

セージ《うん、うちは爺さんが変わり者だったから、それ以降はDadも考古学を選考して、学芸員になって働いたし、俺も此処の大学受ける事は反対されなかったもの。

でも親族ではずっと変人一家って言われていたんだよ。最近は好きな道の仕事する人が出て来たようだけれどね。

エルダー《セージの家も格式高いんだね？本当は！　だから、ライモンと友達だったんだ。

セージ《ライモンは本当にスペシャルで、大公とは近い血筋なんだよ。あれでもさ、世の中がどう動くかによって、放棄しない限りは、テロとかで、間の継承者が死んじゃったりしたら、大公になるかもしれないんだよ。

エルダー《小さい国だって、言っても偉い人になる可能性もあるんだね。おいライモンなんて言っているのは今のうちだね！

Dr.ターナー《遊び仲間は、関係ないんだよ。ライモンの場合は特に、そうなっても、休暇で此処に来たら、まったくのお忍びで、自由を満喫しに来るだろうね。

一応持病は立派にあるんだからね。定期的に、ストレス解消するのも大事な事だよ。

Dr.マロウ《彼は継承したいのかい？そんな感じじゃぁないけれどな？

セージ《あいつは、いつか抜けたいんだよ。でも親が希望しているんだよね。ライモンは案外素直だから、何かやりたい目的があるわけではないから、言う事は聞いて置くって言う所だよ。

エルダー《それで、結婚も親が選んだ中からの相手と、結婚って言う事で納得しているんだ。もうそのように、洗脳されてしまっているんだね。

Dr.ターナー《特殊な家系がずっと何代も継承されて続いていると、例外も出るかもしれないけれど、遺伝子的に、そう言う立場になるのには、抵抗ないみたいだよ。

だから、血統って大事だともいえるし、面白いんだよな。知識も遺伝するからね。

Dr.マロウ《セージなんてもう完全にお爺さんの遺伝プラス教育も受けているからな。かなり厳しく躾けられても、畑違いの事をやるわけではないから、きっと面白いくらい、躾けの結果が見られたんじゃぁないかな？

医学者だった方だから、例外的に短期に結果が見られたかもしれないから、興味深い孫だったろうなぁ～。

セージ《えぇ~！俺はじゃぁやっぱり、ラットとかモルモットじゃないか。それって酷いよなぁ～。皆もさ、大体家は医者の家でしょう？

やっぱり家族の中で、観察したり分析して見てしまったりするんだろうね？もう、習性だろうからね？

Dr.ターナー《それはあるかもしれないよなぁ～。中には違う道に進む人も居るけれど、何となくやっぱり医学は嫌いじゃぁないものなぁ～。

観察力はある者が多いから、やっぱりリヴェール教授の考え通りに、アートカレッジは、必要な付属学校なんだよな。趣味かねて休みの日に、講座受けている奴結構居るからね。俺も一時彫刻やろうかな？って思った時期有ったからね。

セージ《そう言えばマロウさんなんかも、絵が上手だよね。ターナー先輩も絵が巧いけれどさ！

エルダー《俺が一番絵が下手かもしれないなぁ～。図面は描けるけれどさ絵となるとね。あまり絵は描かなかったしなぁ～。

Dr.マロウ《ターナーなんて裸婦のスケッチなんて、かなり巧いんだAhaha、、、

エルダー《嘘だぁ～。イメージじゃぁないよ。あっ！でも彫刻やろうと思ったっていうならなぁ～。特に外科の学生だったんでしょう？

何だかそう遠い世界ではないみたいな気がするよなぁ～。

セージ《あのさぁ、エルダーの考えは外れては居ないけれど、ちょっとデッサンが狂った絵くらいずれているような気がするよ。

妄想が多すぎるんじゃぁないの？骸骨の全身を描いたりしてとかさ！

Dr.マロウ《それはセージ君の妄想だろうが？外科や整形外科は“基本は骨だから!”とか言いそうだぜ。
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今日も、どうと言う事ない話をしながら、とてもリラックスした時間を過ごしたのです。適当に運動不足解消して、それぞれが仕事などにも趣味をつなげて、そして、似たような感性の年齢の違う仲間が、適当にお喋りする集いになるようです。

けして無駄な時間ではなく、貴重な無駄な時間と言う感じの、サイクルチームクラブになりつつあります。ライモン君も、きっと生まれて始めて、自分がやりたい事のために、知恵を絞って国で色々とやっている事でしょう。どんな連絡が来るか、セージ君とエルダー君はちょっと楽しみに待っているのです。

Dr.ターナー達には、何も言っていませんが、いずれバレてしまうかもでしょうね。