Dr.ターナー達は、仕事を抜け出してきて・・・

今日はサイクルクラブの日ですが、Dr.ターナー達３人医療関係者は、出勤日になったそうです。でも休憩時間を巧く示し合わせて、サイクルクラブにやって来ました。

冬休みも近くなってきたので、シェルターで暮らす人たちと、セージ君は皆で逢える日が暫くなくなります。

特にシェルター外で暮らすセージ君とは、逢えないのは皆にとっては、やっぱり寂しい相手です。その他は皆シェルター内なので、出逢う事もあるでしょう。

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Dr.マロウ《セージよぉ、皆に逢えなくて寂しくなったら、何時でも連絡して来いよ。１人で“寂しぃ～”って泣くなよ。

外に残っている人達も結構いるけれどさ、皆がシェルター内に入って、閉め切っちゃったらひっそりしちゃうんじゃぁないのかい？

ただ一人の若者になるからな。ン？

Sugarさんが居るから、全く寂しさなんて感じないか・笑

セージ《いいえ、寂しいけれど大丈夫ですよ。マロウさん、そんな事言ってるけれど、仕事休みはメィスがベッタリ引っ付いていると思うけれどなぁ～。

マロウさんの前では、もう情熱的に、女全開になってしまいそうな気がするんだけれどね。わっ、俺っていやらしい言い方！

Dr.ターナー《むっふ！まぁ、そんな感じだろうよ。彼女だって、女性としては丁度良い年頃だからなぁ。

マロウはシッカリ気力も体力つけておかないとだぞ。

アレン《彼女は２４?５歳くらいだっけ？　もう女真っ盛りだなぁ～。エルダーの妻も同じくらいだろう？

ハネムーンだものなぁ～。シェルター内はもうハートだらけじゃぁないの？

エルダー《うちはね、結構静かなんだよ。アニーはフレンチと言っても、落ち着いているからね。思っていた以上に、レディなんだぜ。

ライモン《レディかぁ～。いい響きだなぁ～。そうだよ、封建的みたいだけれど、やっぱり女性は、何処かレディを感じる時がないとね。

アレン《レディかぁ、やっぱり男にとっては魅力的な言葉だよな。自分は不良でもさ！優しい言葉使いとかには、こちらも優しい言葉で返したくなるものな。

Dr.ターナー《おやぁ、アレンはそんな趣向があったのかい？気が付かなかったよ。

ライモン《アレンさんの奥さんは、家は大きなパン工房の娘さんなんでしょう？

パリではちょっと名の知れた店を、何軒か持っているって聞いたけれど！

立派にお嬢さんなのに、Cafeでパン焼いているなんて、随分気取りのない人なんだね。

セージ《Mrs.モーリーは絵本作家目指しているんだってさ。それにね、子供時分からパン焼きするのが大好きだったんだって！

だから、今の暮らしが凄く気楽で良いらしいよ。好きにパンも焼けるしね。

家だと父親とかが、小うるさい事言うから、パン焼きが好きでも焼かないんだってさ・笑

Dr.マロウ《この国はね、実家は文化的な家の出身者が多いんだよ。
特にアートの方は豊かな家庭の学生ばかりだよな？

エルダー《そういえばそうだよなぁ～。工学部は地味に学者とかさ、結構つましい暮らししているけれど、しっかり育てられた人が多いしね。

皆何気なく、普通に働いているけれどさ。あの双子のファッションモデルくらいじゃぁないの、実家が普通のコスメの店を経営しているって言うのはさ。

お母さんも若い時はモデルだったんだそうだよ。

Dr.マロウ《エルダーは又よく知っているなぁ～。やたら華やかな姉妹だよね。

エルダー《シャノアールの所で話しているのを、前に居合わせて聞こえたんだよ。

あの派手な方がお姉さん？シャノとフランス語で大きな声で話していたからね。

妹の方は、おとなしい目な感じだったけれど、それでも華やかと言うか・・・華やかな方が、クローネさんと、かなり親しく付き合っている様じゃぁない？

セージ《煩いけれどさ、良い人達だよ・笑　まだ俺が此処の大学入る前は、仕事が休みの時は、此処の家に帰ってきていたから、Cafeでちょくちょく逢ったよ。

俺なんてまるで子供扱いでさ、でも仕事で彼方此方の国に行くから、買い物頼んじゃったりして、送ってもらったりしたよ。

全然気取ってはいない人達だよ。アートの学生や大学院生などで、最初は此処に居たんじゃぁないの？知らなかった？

アレン《さぁ、俺はシャノアールの店までしか出かけなかったからなぁ？

ターナー等もかなり勉強も忙しい時期だったよな？

Dr.ターナー《あぁ、顔くらいは知っていたけれどね。そういえば俺達は、真面目な学生さんだったよなぁ。

途中編入の学生が沢山いてな。大学院などもザワザワしていたかな？

ライモン《まさか、シェルター暮らしに成るなんて思ても居なかったんでしょう？何時かは、こうなる事は遭ったかもだけれどね。

ライモン《大使館関係で来ている者の国は、リヴェール教授の許可を得たから、静かに対策を考えて決まったら、大気汚染対策を実行に移すと思うよ。

大変な事で悪い事だけれど、ピンと来ない人もいるだろうね。直ぐに結果が出ないのって恐ろしいし、不気味でもあるよなぁ。目に見えないしね。

Dr.ターナー《そうだよ。出来る事と言ったら、それぞれが汚染物質をこれ以上排出しないように暮らすことくらいだよ。後は物理学者や、科学者たちに研究開発してもらって、何だかの対策を考えてもらうしかなよなぁ～。

此処みたいに、取り合えずシェルターに潜り込むしかないだろう。

セージ《Sugarが言うように、巨大なバキューム装置で、汚染された層を吸い取るとか、中和する何かを散布するとか、考えだすとかできたら良いのにだよな。

何時もの冗談話だけれどさ、小麦粉だとか身近な何かを振りかけて、それに接着させてとかね。

Dr.マロウ《そうそう、皆難しく考えているけれど、実際は凄い簡単な方法で、何とかなるものだったりしてな。

アレン《そうだったら、本当に良いのになぁ～。物理学者が研究所にはいるだろう？

Dr.マロウ《まぁ、セージは早くにどうするか決めちゃったから、一番落ち着いている暮らしをしているのかな？

セージ《うん、だって何があっても、俺はSugarと一緒に居るだけだよ。他には何も考えないんだよ。だから、冬休みはゆっくり過ごすよ。

エルダー《もう、覚悟しちゃえば、ジタバタする事はないよな。俺達も一応結婚だけはしてしまおうって思ったんだよね。大気汚染の解決策とは思えないけれどさ。

もしかして、子供が出来ているかもしれないしなぁ。

エルダー《又セージは冬休み中に、何か作るってことはないよな？俺はゆっくりハネ―ムーン暮らしする予定だけれど？

冬休み終わった途端に、ダッシュでなんてことにならないよな？って言うだけ、無駄かな？

セージ《何だよ。今年の冬休みは、俺はやっと何もなく過ごせるから、もう思い切りイチャイチャして過ごすんだから、変な事で呼び出すなよって言いたいよ。

エルダー《そう言えばそうだよな、ずっと試験勉強と看護の年末だったよな。何だったんだろうね。偶然だったんだろうけれど、本人が原因作った訳でなくて、皆巻き込まれだよね。

Sugarさんが、スタートの新年に風邪をうつされて、結構悪化してから不幸が始まったんだよな。

セージ《そうなんだよなぁ～。まぁ色々あったから、周囲の人も皆気を付けるようになったから、もう大丈夫じゃぁないのかな。今更言っても仕方が無いしさ、そう言う事で心置きなく、初めてイチャイチャ出来るって事だよ。

俺とSugarは、付き合い始めてから、かなりスムーズに結婚出来たんだけれど、病気以外にもSugarが一人で、悪運を背負ってしまって、大変だったんだよ。

皆俺がらみばかリが多くてさ。全部引き受けてくれちゃって！俺はラッキーな部分を貰っちゃって、試験とか研究とかでは、嘘みたいに良い結果だったんだよ。

Dr.ターナー《しかし、セージは大活躍で、あんな試験真っ最中に看護しながら、リハビリも付き合ったりしながら、試験の結果が良かったのがミラクルだったよな。

セージ《本当だよ。自分が信じられなかったものね。皆にえらそうに“絶対に良い結果に出すからね！”とか言いきっちゃってさ。そう言って追い込まないと、火が付きそうになかったからなね。　

空振りでも“あっ!やっぱり駄目だったよ”って言えば良いだけだからね。Sugarにはそう言って置いたしね。“俺は頭悪いけれど、他の皆が頭良すぎるんだからね！”っ常々言い訳も言ってあったからね。

エルダー《いいんじゃぁないの。セージはすっかりSugarさんを手懐けちゃてさ、もう自分好みの妻だものなぁ～。

Dr.マロウ《あぁ、もう話しているだけで、セージは目がとろけそうになってるからなぁ。幸せなんだね。

ライモン《良いなぁ～。なんで僕にはそんな気持ちに慣れる相手が出てこないんだろう？でも、冬休みで帰国中には、此処にいるよりチャンスがあるかもね。

Dr.ターナー《ライモン君は立場上止むを得ないんだろうな？　嫌だったからって、結婚しないわけにもいかないんだろうしな。

セージ《でもさ、俺なら継承権放棄するよ。良い大人なんだからさ、出来る仕事を見つけて、自立して暮らして、好きな相手見つけるさ。

本気で好きな人がいると、生きる目的が出来て、凄いパワーが出るって判ったんだよ。全然余計な事等考えなかったから、かなり集中出来たしさ。

絶対にこの国の大学に、１日も早く入るって事しか考えなかったよ。ライモンもそう思ったら出来るよ。一回で巧く行かなかったら、又トライすればよいんだからさ。

勉強に無駄な事等ないからね。

アレン《全くの正論ですなぁ～。お前若いのに、時々最もな事言うよな。

エルダー《全然余裕がなかったのが、彼を強くしたんだね。

ライモン《僕も考え中だからね。セージにできたんだから、僕も僕なりの方法でやってみるよ。きっと、皆が“あっ！”と言うような人を見つけるよ。

継承権は放棄の手続き中なんだ。それにちょっと気になる事があるからね。

Dr.マロウ《そうだよ。出来る範囲で自分が幸せに慣れるように、やってみるんだね。誰でもチャンスってあるものだから、それを逃さない事だよ。

セージ《マロウさんは、チャンスの方が勝手にやって来たんだよね。メィスが俺にたまたまくっついて来てさ、メィスも一瞬の間に閃いたんだろうね。
しっかり自分を売りこんじゃってさ。

何時の間にか、ひとりでマロウさんの所に通ってさ。マロウさんは『チャンスは寝て待て!』っで、釣りと同じだよなぁ～。

エルダー《Ahahaha、、、、確かにだよな。色々な出逢い方があるもんだよ。

ライモン《そんなにうまくいくものなんてね。釣りだって難しいからなぁ～。

Dr.マロウ《彼女の場合は理屈でなく閃いたんだよ。余計な事もしないで、もう受け身で行くのが良いだろう。やって来た話に乗れるときは乗れば良いってね。

彼女は賢い女性だって判ったからね。

セージ《それって言うのが、一目惚れって言うんだろう？　やっぱり俺の場合とは感覚が随分違うよなぁ。皆で俺の事馬鹿にしたけれどさ！

俺だって一目惚れくらい判っているんだよ。それなのにさ、体ばかり育って、恋愛感覚０みたいに言われちゃってさ…ブツブツ、、、

エルダー《まぁまぁ、ライモンも形は違っても、そんな瞬間が来るよ。

ライモン《うん、ちょっとまず自分が足元固めるよ。体の調子も崩さないようにしてね。
病気の事も理解してもらわないとだしね。幸せは精一杯気合を入れて、相手に尽くして手に入れないとね。

Dr.ターナー《そうだよ。ライモン君も、何だか開花したみたいじゃぁないか！きっと大変な事にもぶつかるだろうけれど、自分らしい暮らしを見つけられるよ。

アレン《そうだよ、まずは自分で居場所をつくらないとな！きっとやっただけの結果が得られるよ。直ぐに来なくてもね。

とっかかって即、良い結果だなんて無いだろうからさ。俺だって彼女と結婚するまでには、まぁ色々あったんだぜ。色々あったから今があるんだよ。

ライモン《判りました。やってみます。何時もセージの事ばかり羨ましがっていてもね。何分の一も努力していないからね。結果だけ見て羨ましがっていてはね。

此処に来てから、僕は周囲を見るだけでも、学ぶことだらけだったよ。本当に来てよかった。病気は嫌だけれど、病気にならなかったら今の僕はいないしね。

セージ《そんなに肩に力を入れる事は無いと思うよ。皆俺が凄い立派だったように言ってくれるけれど、俺は大変だったとはあまり思って居ないんだよ。

もうさ、あれは通らないとならない道だった！って思えたし、確かにその3年間Sugarの状態が悪い時は，無我夢中でさ！

後から“あの時は辛かった”って思ったけれど、その時は意外と感じないんだよ。

Dr.マロウ《それこそ、何時もセージが聞いてくるように、脳は巧く出来ているんだよ。説明できない事がいっぱいあるんだよ。
脳内モルヒネなんて言うのもあるし、自分で自分に騙されやすいしね。

エルダー《そうそう、考え方次第で、そう悪い事ばかりではないと思うよ。

アレン《さて、俺はまだ仕事があるから行くよ。セージ、又何時逢えるかどうかだな！直ぐには逢えない場合もあるからな。又休み明けに逢う時まで元気でな。

セージ《あぁ、アレンさんもね。ゆっくり休んで沢山イチャついて過ごしてよね。

結構アレン宅もご懐妊したりしてね！むっふ・・・

アレン《生意気いうよなぁ～セージ先輩。いやらしい事考えたんじゃぁ無いのか？ちょっとだけセージの方が、結婚生活の先輩だからな。

他の皆はシェルター内だから、何時でも逢えるし、逢いたくなくても逢いそうだしな。じゃぁな。Sugarさんに宜しくね。モーリーに何時も優しくしてくれて、ありがとうって言ってくれよ。

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暫くしたら、皆同じような事を言って別れたのです。来週はどうなっているのかは、判らないのです。でも、外で暮らすと決めたセージ君は一番暢気そうにして居るように見えます。何時も通りなのですからね。

何しろもう一番の目的は達成して、スタートしたのですから、後は今の暮らしを出来るだけ長く２人で仲良く暮らせるようにだけなのですからね。でも凄い歳の差婚ですから、一応覚悟もしています。

偶然なのか、Mrs.Sugarは２度も命に関わる状態になり、看護をやったので余計に肝が据わっています。“絶対に最後まで自分で看取るんだ”と思って居ますから、ある意味一番安定しています。

出来たらまだ逢えるかもですが、一応皆に今年最後のご挨拶はしました。皆が壁ひとつ向こうに居るだけですが、やけに遠くに離れてしまうような気がするのです。