久しぶりに図書館に行く事にしました

図書館が開館していると聞いて、２人は外に出て来ました。本の回収車が回ってきて教えてくれたのです。以前の外の時は認可されている小型の車でしたが、シェルター内になってからは、手押し車を２人組で、押してきました。

と肉体労働が過去に戻ったかの様に増えました。
しかし、西欧の出身者がほとんどなので、ちょっと昔に戻っただけの事です。
若いセージ君でさえ、伝統を守る国の物は、不便な暮らしが記憶に残っているのです。

日本がもうアメリカナイズされて、ワンマンカーや自動販売機になっているのに、まだバスなどは切符は車掌さんが切っていました。

元統治国だった国が一気に近代化していくのに、統治した本国は、古臭いだの石頭だの言うものが居ましたが、どこ吹く風で、のんびりとハイティを楽しんでいたくらいです。

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Mrs.Sugar＼へぇ～。セージが小さい時には、まだそんな人を見かけたの？

セージ＼そうだよ。街の駐車場のは番する人がいたし、俺さシティバスに乗るのが好きでさ、ちょくちょく乗って、あの車掌さんのバッグが欲しいなぁ～って思って居たんだよ。

そしたらさ、Sugarが連れて行ってくれた、日本に行ったら、日本人の女性は同じようにバッグを肩から斜めにかけて居るひとばかりでさ、ちょっと驚いたんだよ。

Mrs.Sugar＼Ahahaha、、、、未だに日本人はそのファッションは定着しているみたいよ。セカンドバッグを持って、歩く人は銀座当たり行っても、居ないみたいよね。

TVの街角インタビューみたいなの見ていたら、銀座も変わってしまって・・・。
子供の頃から、若い時の銀座は良かったわ。

又オリンピックで、開発とかされて、近代化するって言うけれど、故郷の思い出は無くなってしまったのよね。
だから、もう思い残す事無く、帰国する気はないわ。

セージ＼Sugar、もしも状況が変わって、出入国がもう少し緩くなったら、俺のマナーハウスに行こうね。あそこはSugarの故郷にもなるよ。

俺が小さい時から、ほとんど何も変わらないよ。チェルシーの家の、俺の部屋だっていいんだよ。どちらだって、俺の家はSugarの家なんだからね。

Mrs.Sugar＼それにしても、何百年もって言う家も少なくないんでしょう？もう信じられないわよね。地震とかないにしても、石の家でも傷むでしょう？

セージ＼あぁ、年中メンテをしているよ。でもそこそこには変わったんだよ。暖房とかは電気に変ったしね。デザインはそのままだけれどさ、暖炉は薪のデザインにしてあるけれど、電気の薪だしね・笑

Mrs.Sugar＼好いわねぇ～そう言うのって、時には懐かしくなるでしょう？元気なNanもいらっしゃるんだし、執事さんやその他の人も変わらずにいるのでしょう？

セージ＼あぁ、代替わりはしているけれど、全く何も変わらないよ。今はDadやMomも帰って来たから、Nanも寂しくはないだろうしね。

なんだってNanはあんなに元気なんだろうねぇ？爺さんが寂しくて迎えに来るかと思ってたらさ、まるでフェニックスの様に、蘇ったかのようにパワフルになったんだぜ。

Mrs.Sugar＼きっとお爺様がバックアップして、まだまだお役目を解除しないんじゃぁないの？

可愛い孫のセージの事も見守りたいでしょうし、ひ孫も生まれたしね。
まだひ孫は産まれそうな気もするしね。

セージ＼やっぱりぃ？俺もそんな気がするんだよなぁ～。シェルター暮らしに成ったって言うのにさ、まだ増えそうな気がするんだよなぁ。

あいつらも、まだ気合がはいっているからなぁ～。
ミントなんてさ、何時だか逢ったら“出産なんて気合よ！気合。今度は可愛い女の子だと良いんだけれどね！”なんて、言ってたんだからね。

Mrs.Sugar＼ミントはまだ若くて元気ですからねぇ～。スコットだって若いしね。

セージ＼うっふふふ、、、、そうだな。イリスの所だって、まだ何人産まれる事やら、わかんないからなぁ。

Mrs.Sugar＼なに？セージのそのいやらしい笑い方は、失礼じゃぁないの！

セージ＼あれっ、俺の考えた事Sugarに判ったのかい？　いやらしいなぁ～、俺凄くエッチな事考えたんだぜ。

だって、もうイリスの事だからさ、そう考えても仕方が無いだろう？今の奥さんはあまり知らないけれどさ、アンジェとの時の事考えたらね。

すでに年子が居るから、気を付けているだろうけれどさ、3年連続年子はないだろうけれどね。でも産まれない性質ではないだろう？

Mrs.Sugar＼それはそうですけれどね。そう言えばライモンさんの所も全員結婚したんでしょう？大使館もハートマークが飛び回っていそうね。

セージ＼隣の部屋が大使館だなんてなぁ～。ターナー先輩かって聞いていたのにさ。

Mrs.Sugar＼反対側はリヴェール教授ですものね。何となく妙な感じだわ。でも週末は両方ともお休みだから、ちょっとばかし騒いでも問題はないかもしれないわね。

セージ＼えっ、教授の部屋は、特別セキュリティ用のコンピューターが有るから、当番で24時間体制って聞いたよ。

Mrs.Sugar＼あらそうなの？じゃぁ、あんまりバカ騒ぎ出来ないわね。防音装置はパーフェクトだって言っていたけれどね。だから私が“何時でも、大きな音で音楽聞いたり、歌を歌っても大丈夫だよ”って言われたわよ。

セージ＼まぁ、聞こえたって気にしないよ。もうSugarもすっかり此処の暮らしに慣れたから、自由にすればよいんだよ。

でも、シェルター暮らしに成ったら、何だか前と違って、まるでダウンタウンエリアみたいになったよなぁ～。

結構リビングダイニングに、朝早くから何人もがたむろして、話していただろう？　そうだとは聞いていたけれどね。

Mrs.Sugar＼そうだったの？気が付かなかったし、ポプリさん達は又高齢者エリアの方だから、どんな雰囲気になったのかしらね？

若い人達は、知らなかった人とも、話す様になったって聞いたわね。

セージ＼そうだって聞いたから、今日も帰りはシェルター内を散歩して帰ろうね。イリスと同じとは言わないけれど、もう俺は絶対に皆に、俺が結婚しているって事を、皆にアピールして歩くんだ。

そうしたらDr.マリアンヌが“恋愛関係のマナーは厳しくしますからね！”って言ってたからね。

“カップルや夫婦は下品にならない程度ならOKですけれど、相手のいる人に横恋慕したり、トラブルは禁止で、ごめんなさいでは済まさないですよ”ってね。

Mrs.Sugar＼うふふふ、そうね。若いカップルも多いから、私達も負けずにかしら？セージがそうしたかったら、私はお任せよ。

セージ＼本当に？良いんだね。じゃぁ、もう我慢することなく、くっついて歩くからね。

Mrs.Sugar＼此処も、中庭が見えるから、ちょっとホッとするわね、こんなにガラスだけが大きく取ってあるけれど、大丈夫なのかしら？

セージ＼あぁ、見て特殊ガラスだから、かなりの衝撃でも大丈夫だそうだよ。でも所々数か所はこうして使える様になっていて、もしガラスに異常が出たら緊急で、あとこちの通路のシャッターが下りる様になっているそうだよ。

Mrs.Sugar＼そうなの？でも皆が意外と慣れて来たのか、元気そうでよかったわよね。

ポプリさん達も急に決まったから、少しあたふた引っ越したけれど、昨日聞いたら想像していたよりも、明るくて悪く無いかもって言っていたわ。

ちょっとやっぱり、病院に入院した様な感じがするけれどってね。冬休みが終って、普通に動き出したら、又変わるでしょうしね。

セージ＼そうだね。さて、本借りたら後から届けてくれるそうだから、先ず図書館へ行こうか？そしたら、散歩して帰ろう。

Mrs.Sugar＼本を届けてくれるの？じゃぁ、気を付けていて、受け取らないとならないわね。

セージ＼大丈夫なんだよ。ドァの横に小さなドアになって居るの気が付かなかった？壁と同じ色だからね。物入になっているドアがあるんだよ。

中にバスケットが入っていて、其処に本や、貴重品ではない荷物など、留守でも届いたら入れて置けるんだよ。
鍵はないけれど、貴重品は手渡しだけれどね。

Mrs.Sugar＼あらっ、そうなの？それは便利ね。シャノの所も、ジャンが楽になるわね。お店が暇になった時に、適当に荷物届けられるわね。

セージ＼本を返す時も、入れて置けばそこから回収して行ってくれるんだよ。だから、滅多なことでない限りは、部屋に人が来るって事はないよ。

Mrs.Sugar＼それなら、私たちの部屋は多少太陽の光を感じるから、日光浴が出来るかしら？でも日が差した事はなかったわね？

セージは、あんまり寒くない日は、又裸で過ごせるから良かったわね。家に帰って来たぁ～って言う気になるでしょう。

セージ＼うん、そうだね。家に居る時くらい裸で過ごしたいよ。もうさ、凄い開放感が味わえるんだぜ。

Mrs.Sugar＼でも前はミントと一緒だったでしょう？ミントの事を下着で歩いたら怒っていたって聞いたけれど？

セージ＼当たり前だよ。年頃の弟だぜ！俺だって自分の部屋の中だけで、裸だったよ。
ずっと前にまだ家にいる頃に、ノックしないでドア開けた事が有って、俺が怒ったから勝手に開けなくなったよ。

ミントが吃驚したんだろう。小さい時の俺のイメージでしかなかったんだけれど、12～3歳になったら、もう裸の弟は見たかないだろう？

Ahaha、、、、見たかったりして！
水泳で滅茶練習させられていたから、体がどんどん大きくなっていたし、筋肉も付いてきていたからね。服を着ていたら判らなかったんだろうけれどさ。

Mrs.Sugar＼それはきっと、凄いショックだったんじゃぁないの？ミントからしたら、まだかわいい弟って言う気持ちのままだったでしょうからね。私は兄弟が居ないから解らないけれどね。

セージ＼ま、俺が１２～３歳の時は、ミントはもう20歳過ぎているから、男の裸を見るのは初めてではないだろうけれどね。

でも確か夏休みなどは、結構長期滞在で皆で一緒に出掛けていたから、プールや海に行っていたと思うけれどなぁ～。
ま、そう言う所で見るのと、家の中で見るのとは、又違うだろうけれどね。

Mrs.Sugar＼そう言えば私もその位の歳の時、数少ない男の叔父がお風呂上りに下着だけで居るの見るのは嫌だったわ。

何だか凄く複雑な気持ちで、凄くだらしなく見えちゃってね。微妙な年齢よね。男の子もでしょうけれどね。

セージ＼俺は見られた方だけれどさ、でも黙ってドア開けられるのは嫌だったね。一時ミントが凄く嫌だったもの。でも暫くしたら、いつの間にか何ともなくなったけれどさ。

デートから帰って来た時に、ボーイフレンドに送ってもらって帰って来た時など見かけると、凄く不愉快だったなぁ～。

別に普通の事なのにさ。その前の年齢の時は、まだ子供だったからか、同じようなシーンを見ても何とも思わないで見ていたんだぜ。

Mrs.Sugar＼兄弟でもそうなら、親子は又複雑でしょうね。西欧人はそうでもないのかしら？　普通に暮らしの中で、ハグしたりKissしているんだからね。

セージ＼う～ん、12～3歳って丁度思春期だろう？成長期の一時的に精神のバランスが悪い時なんだろうね。その数年後に、俺はSugarと出会ったんだよね。

15～6歳の頃には凝縮して色々な事があったなぁ～。誰でもが色々な形で、通る道なんだろうけれどさ。

俺は性格もあるんだけれど、割とシンプルに来た方かもね。凄い悩んだりが多い人もいるようだからね。

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セージ君も色々辛い思いを毎年しましたが、それは愛する人の事故や病気で、死んでしまうかもとか、大病になってしまったりの心配で、もやもやグズグズ悩む余裕はなかった時でした。

悩むって言うのは、余裕が有るから悩むのかもしれませんね。
もう究極状態の時は、悩んでいる暇もないものです。

ですから、16歳になってすぐに,Mrs.Suarに出会ってからは、火が付いたように急激に勉強しなくちゃぁならなくなって以来、今日までの5年間は、セージ君は悩む間もない5年間で、机の上の勉強も、人生の勉強もしなくてはならない5年間だったのです。

災難にも遭ったMrs.Sugar本人は、案外不快な思いもしましたが、後は結構のんびりしていたのです。大病になったり大怪我して、命が危ない記憶は、本人はあんまりないのです。

ひたすら、セージ君が看病してくれていたからかもしれませんね。今年はまさかの、シェルター暮らしという事になりましたが、一番穏やかで幸せな年越しかもしれません。