ライモン君が此処の国に来て、何年か経ちましたがセージ君と２人きりで話をするのは今日が初めてです。
ゆっくり話がしたかったライモン君ですが、なかなかチャンスが無くて、今日はランチに誘って、セージ君と２人でやっと会えたのです。何と言う訳ではありませんが、２人きりでの自由な雑談がしたかったのです。
サイクルクラブでは自由に話して居ますが、やはりセージ君と２人きりの時の話みたいにはいきません。
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ライモン《やっと2人きりで逢えたなぁ。こんなの何年ぶりかなぁ。パーティ会場のたまり場のバルコニーで、たまに2人きりになった時以来だよね。
急にセージが来なくなったんで、凄く寂しくなってね。皆進学の時期が来て、パーティには行かなくなったんだ。
セージ《そうだったけね。でもマルやDad達は暫くは出席していたんじゃぁなかったのかな？
ライモン《うん、セージを見かけなくなったんで、どうしたのかは聞いたよ。“気が狂ったみたいに勉強している”って聞いて、皆で“本当に頭が変になったのかもしれない”って話して居たんだよ。
頭は悪くなさそうだったけれど、勉強家って言う感じでも無かっただろう？
ライモン《で、誰かが僕たちが大学行く頃、スキップして何処かの大学に入ったって聞いてさぁ。国立大学に一応行くとは聞いていたけれど、まだセージは僕達よりも何年か後って思っていたから“どうしちゃったんだろうね”って言っていたんだよ。
元気なら、その内又逢えるって思っていたしね。第一そんなに焦って進学する事もないのになぁって思ったよ。
セージ《何だか皆で俺の事馬鹿にしていたんだな。そうだと思っていたよ。でも俺は、まさかライモンが此処に入院した方が吃驚したよ。
ライモン《ラファエル財団副理事が、得意そうにメディカルバンドを何かのお礼に貰って、素晴らしい性能だって見せびらかしていたからね。
凄く若い学生が開発した物で、それを特別研究室で更に手を加えた物だって言う話を聞いたんだよ。
PCのセキュリティエンジニアの試験を受けに来ているので、逢ったそうだけれど“本当にとても若い学生だった”て聴いていたんだ。で、名前を聞いたら、なんだかセージの名前見たいだけれど、同姓同名かもって思ったんだよ。
でもセージは、そんな事研究するような感じじゃぁなかっただろう？
セージ《何だよ！皆で馬鹿にしていたんだな。確かに皆と遊んでいた頃は、程々に成績さえとって居たら、何処かの大学に適当に入って、領土を運営していれば、良いだけの事しか考えて居なかったからね。
年頃になったら、誰かと結婚して、領土や名前を継承する子供作って、適当に暮らせば良いだけだと思っていたよ。ライモン達もそうだったんじゃぁ無いの？
ライモンはまんまだったけれど、他の皆が国際弁護士になったり領事になったりするとは思わなかったよ。皆国家公務員って堅い仕事に就くなんてね。
只のちょっと不良な遊び好きな年上の友達と思っていたよ。
ライモン《そうだよな。まぁ、堅物は居なくて、早い目から女遊びなどする機会も多い暮らしだったよな。
シャイな奴は居なかったから、誘われたら興味津々な年齢だったしね。
セージ《でもみんなこの数年で結婚もして！ライモンだってやる気が有るんだか無いんだかわからなかったけれどなぁ。
継承権放棄して、大使館作ったり、好きな人と結婚したりって、この数年で変わったよね。只の女好きなたらしかと思っていたけれど！
人間は悪くは無いけれどさぁ...やれば出来る子だったんだ・Ahahaha、、、、
ライモン《セージと此処で出逢ったから、俺変わったんだよ。相変わらず明るくて、行動力もあるし...。まだ子供っぽいのに、意思表示がハッキリしていてさ。
でも大らかそうだけれど、細やかな心使いも出来る子だったよね。
かなり上等な女の子を紹介したのに、皆一時的にしか付き合わなくてでも、彼女達との別れ方は、プライドが傷つかない様な心使いしてさ。
結構大人の所もあったよな。ま、恨まれたりする程長く付き合っていないんだよな。
女に興味ないのかと思ったりしていたけれど、早々と結婚したとはね。でも、Sugarさんとセージ見ていたから、僕も自分で選んだ人と結婚したいし、何かやりがいがある仕事をしたいと思ったんだよ。
ライモン《本当なら、僕の方が歳上だから、手本にならないとなのにね。でも、セージに今回逢うまで、違う生き方の方が、素晴らしいんだと思ったんだよ。
セージがSugarさんを見る目も、本当に愛情に満ちていてさぁ、女には興味がない奴かと思っていたんだけれど、そうでは無かったって何も聞かなくても判ったよ。
だから、何人か居た婚約者たちとは別れて、自分もちょっと大変だったけれど継承権放棄したんだよ。
でもサイクルクラブに参加させてもらって、皆と話したら、僕はもう呆れる位何も知らないのに、自分でビックリしたよ。
セージ《ま、何が幸せかはそれぞれで、なんとも言えないけれど、好きな人と結婚出来ただけでも良かったじゃぁない？
帰る家に、最愛の人が居るのが、一番幸せだと俺は判ったし、そんな暮らしをしたかったら、何もしないでは、手に入らないんだって思うんだ。
うちは元々共通の話が多いし、そうでなかったら何でも話しあって、綻びは小さいうちに修復するようにしているよ。
大概の事は判ってきたような気がするけれど、人の心って、凄く奥深くって無神経にしていたら、きっと何時か何かの拍子に、小さな綻びが飛んでも無い事に成るんだと思うよ。あれ？ライモン何か話したいことがあるの？聞くくらいは出来るよ。
ライモン《ありがとう。俺さぁ好きな人と結婚したけれど、セージ達みたいにはならないんだよね。
結構気軽によく話すんだけれど、何処か隙間風が吹いている様に感じる時があるんだよ。もちろん、後悔はしていないよ。ただ、なんていうか心の中に火が灯らないんだ。
セージ《ライモン女好きだったのに？それに、何でも話せる学生時代の友達だった人なんだろう？
どんな事も伝えないと、判らないじゃぁ無い？自分の事さえ知らなくて、自分で知らない自分と出逢って、びっくりする時があるだろう？
ライモン《でもさ、なんて話あったら良いかもよく判らなくてさ。セージはどんな話をしているの？
セージ《色々な事、雑談だよ。でも話したい事はくだらない事でもよく話すよ。話して居るうちに、話題が本音が出て来る切っ掛けになったりして、俺はまだ夫婦としての愛情は芽が出たばかりだと思うから、大事に育てている最中かな。
子供の時の話とか、当然世代が違うし、文化も違う国同士だから、そんなのは同じ世代だとしても、国や地方に寄っても違うだろう？ だからそんな話とか...しないの？
ライモン《していると思うよ。ある程度はね。もっと２人で話さないといけないのかなぁ。
セージ《セカンドカントリーでは、夫婦だけの家があるんだろう？そうなったら、２人きりになれるから、好きな事沢山したり、話したら良いんじゃぁないの？
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ライモン君は、あれこれプライベートな事なども、セージ君に話て少し気分は晴れた様です。
MrsSugarが大変な事に成って、家で看護した話しや、愛情表現はどうしているかなどかなりプライベートな事まで、ライモン君は身分が違う同士の結婚なので、凄い歳の差カップルのセージよりも、ずっとカルチャーショックも多いようです。
素直に疑問を聞いたり出来なかったりのようですが、それは性格にも寄る所も大きいのでしょう。でも一番の違いは、愛情の深さかもしれません。
セージ君は本当に出逢った時から大好きな人でしたし、結構個人的に付き合うまでが長く付き合っています。気が付かずに２人で愛情も育てていたんでしょうね。
Storyteller@Sugar
