検診にイリスも同伴です。

今日はマーシュの検診日です。イリスも仕事を抜けて一緒に検診です。子供は女性一人で出来る訳では有りませんから、大概は夫婦同伴でです。夫にも自覚と責任を持ってもらわなくてはなりません。

特にイリス君は、いまひとつ２児の父になると言うのに、何だか力強さを感じません。あれもこれもが苦手なので、今はプロジェクトのリーダーになったので、もうそれだけで頭の中は一杯で、わが子の父親の方はもう目一杯でやっていると言う感じなのです。

しっかり者のMrs.マーシュにかなり頼っているような感じなのが、残念ですが、まぁ何とかやっては居ます。

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Dr.マリアンヌ《どう、調子は？もう５ヶ月だから、後少ししたら、急にお腹が出っ張ってくるわね・笑

イリス《服着ているとまだ誤魔化せますけれど、脱いだらかなり大きくなって、前よりも早く大きくなっているような気がするんですよ。

Mrs.マーシュ《大体、前の分のお腹の緩みが残っているのに、次に出っ張ってきたからじゃぁないかしらね。せっかっく引き締めようと思っていたんですけれど。

Dr.マリアンヌ《リハビリ用のレギンスを穿いていてどう？

Mrs.マーシュ《それがかなり楽なんですよ。これは普通にエクササイズ用のレギンスなのに、きつくなるかと思ったら苦しくは無いのです。

凄く気持ちが良くて、何だか支えられているように感じます。それで、何時も穿いてしまって.....。

イリス《もうかなり大きいのに、ちゃんと収まっているんだよね。

Dr.ローソン《そうかい。それは優秀だなぁ～。どの位伸縮力があるかと思っていたんだけれど、マタニティ用は又作らないと駄目かと思ったけれど、１枚持っていたら、オールマイティレギンスになるかな？

産後の引き締め効果も、予定ではあるはずなんだけれど、判らなかったんだよ。ただ、僕の妻もだけれど、ミントも日頃レギンスを穿いているって言っていたよ。

凄くお腹周りや足が楽だそうだよ。

イリス《じゃぁ、マーシュはタイミングよく２人目が出来たね。かなり楽でよかったじゃぁないか。

Mrs.マーシュ《えぇ、私はラッキーだったわ。マルベリーさんは間に合わなくて大変だったですね？

Dr.ローソン《いや、双子となったら、やっぱり少しは早くに入院しないと、下が全く見えないって言っていたからね。これからは、足元など気を付けて、引き締めないとって言っていたよ。

Dr.マリアンヌ《まぁ、レギンスにかなり支えられているなら、一安心よね。

でも、十分に注意はして、普通に暮らして頂戴。
クレスはしっかりした元気な子だから、面倒見るのも楽でしょう？そのくらいは、父親が面倒見られるでしょう？　おとなしい子だし、男同士仲良く何日かは留守番ね。

生まれる頃は１歳過ぎている頃でしょう？なるべく今からしっかり父子で仲良くしておくことね。

イリス《はぁ、そうなんですけれど.....

Mrs.マーシュ《大丈夫よ。クレスは十分にDadが大好きですもの。ちょっとメソメソしているけれど、問題は無いわ。泣き虫なだけですからね。癖みたいなものよ。

Dr.マロウ《おいおい、何か彼は気弱な感じだなぁ。

Dr.ターナー《まぁ、今はリーダーになったりして、気持ちの整理が付くのに、時間が掛かるだけなんだろう？
彼は何でも遅いんだよ。でも誰よりも頑固だから、その時になれば大丈夫だよ。自分の息子の面倒を見るだけだし、育児室に仕事中は預けられるんだからさ。

食事だって普通の食事が、食べられるようになっているからね。

Dr.ローソン《ターナー、プロジェクトの方もイリス君が産休とっても大丈夫なんだろう？

Dr.ターナー《大丈夫なように本人がしておけば大丈夫だよ。うちのプロジェクトのリーダーは他のチームのリーダーよりは、ずっと楽なはずだよ。

チームメンバーがかなり何でも仕上げてリーダーに渡しているからね。

Dr.マリアンヌ《なら何の心配もないじゃぁないの。

イリス《すいません。宜しくお願いします。

Mrs.マーシュ《まぁ、イリス貴方は凄く恵まれたリーダーなのね。

でも、それに甘えて居ては良くないわね。

Dr.マリアンヌ＼そうよ。ターナーチームは皆、凄く自立しているからね。他のチームのリーダーは、何もかも独りでやっているところもあるのよ。

むしろリーダーが先立って、準備して研究員が動くように指示したりね。

皆が定時に帰るのに、帰らないリーダーもいるのよ。後片付けと次の日の準備を確認して帰るからね。

イリス《そうだったんですか？

Mrs.マーシュ《あらまぁ～、イリスは定時には必ず帰ってくるわよ。だから、クレスのお迎えを頼んで、つれて帰ってきますもの。クレスはそんなDadの姿を見ているのよ。

Dr.ターナー《イリスの事だから、他のチームのリーダーはどうしているかなんて、気にもしていないんじゃぁないかな？

フランツも聞かれもしなければ、あまり細かくは説明しないだろうしな？

Dr.マロウ《あぁ、本人があれこれ計画していたら、余計なお世話になるからな。

イリス《そうだったんだぁ～。俺は気がつかなかったよ。自分の事だけで精一杯で、まずは覚えないとならない事などが山ほどあるからね。

一人で留守番すると、色々な連絡も入るしさぁ。今度から、もっと慣れてくるから...出来るようにするよ。

Dr.ターナー《イリスよぉ～。セージは大学院を修了する前は、皆が研修などに出て行っている時は、ずっとひとりで教室の留守番をしながら、勉強もしていたんだぜ？イリスが一番実習時間のポイントが足りなかったんだろう？　

だからさ、あいつは何も言わないけれど、結構支えられていたんじゃぁないのかな？まぁ、どんなリーダーになるかは、自分で決めればよい事だけれどな。

Mrs.マーシュ《イリス、うちはどれだけセージさんにお礼言っても言い足りないくらいだわ。Sugarさんの事故の事に対しても、イリスは仕事で返すとか言っているけれど、まだサポートしてもらっているんじゃぁないの？

イリス《う、うん、そうかもしれない。俺は眼一杯やっているつもりだったんだけれどさぁ～。

Dr.マリアンヌ《今判ってよかったじゃぁないの。今から直ぐ意識して、仕事すれば宜しいんじゃぁないですか！

Dr.マリアンヌ《イリス君はかなりボンヤリ君なのかな？まだ若いんだから、心してトレーニングしなくちゃぁね。２人の子供は父親の事見て育っているのよ。

セージ君も、黙ってやっているようだからね。あの子が文句言っているの聞いた事はないわね。自分の事は、抗議しには来るけれどね・笑

イリス《えぇ～！Dr.マリアンヌに抗議ですか？なんて奴なんだ。

Mrs.マーシュ《それは正しいわ。変だと思ったら、影で文句言ったって、何の解決もしませんものね。大概は“上の人に嫌われたくない”とか思ったりして、なかなかハッキリ言わなかったりしているわ。

Mrs.マーシュ《本当ならリーダーのイリスが、何かあったら、皆の代わりに話し合いに行ったりするのが、リーダーでしょう？言いに行ったことある？

イリス《う～ン、今のところないなぁ。そんな事は何もないと思うんだけれど.。

Dr.マリアンヌ《まぁ、そう言うひとつひとつも子供の教育に関係あるのよ。男の子は、父親の生き方を見て育ち、影響を受けるわ。私やリヴェールはね、貴方などから見たら、セージ君をえこひいきしているように、見えているかもしれないけれど、そうではないのよ。

あの子は確かにSugarの事に関しては、少し情けなくなるけれど、それ以外は、いつも人に媚びる事も無く、自然体でそして潔い性格しているわ。

何時でも責任は取る代わりに、やりたい事はやらせてくれと言って来るし、私などが我侭を押し付けちゃったりすると抗議しにやってくるわ・笑

Sugarはお人よしだから“まぁいいわよ”なんて、返事すると、彼は夫として彼女の体の事等心配して、抗議して来たりね。

そんな子は今まで居なかったわ。人の事鬼みたいに言いながら、嫌々やったりするのよね。

Dr.ターナー《確かにDr.マリアンヌの言うとおりだよ。リヴェール教授も初めてセージ夫婦に逢った後に、すっかり夫婦で気に入ったって言っていたのは、全く普通の態度だったそうだよ。

まずは何も言わなくても、リヴェール夫妻に逢うと、皆緊張するらしいんだけれど、彼らは全くそん様子が無く普通に話していたそうだよ。

Dr.マロウ《セージは、人に気に入られようとか言う気は、全く無い奴だよな・笑　迷惑掛けないような気遣いはするけれどね。良い根性しているんだよ。

Dr.マリアンヌ《まぁ、イリス君も良い時にリーダーになったんだから、子供が自慢に思うようなリーダーになればよいのよ。

それも父親としての教育でしょう。自分の生き方を見せるのが役目よね。チャンスじゃぁない。

イリス《はぁ～。そうだね。いちいち俺は肩に力を入れすぎなんだよな。セージと比べて言われるとよく判るんだよ。

Mrs.マーシュ《小さいときから良く見てきたからでしょう？

Dr.ローソン《人と比べる事はないんだよ。それぞれ、自分の個性でだよ。僕にとっては、セージが生まれた事で人生が決まった子だし、その遊び友達とこうして此処で関わっているのも、面白いよ。

Dr.マリアン《まぁ、奥さんのMrs.マーシュがしっかりした奥さんだから、案外夫婦としては丁度良いのかもしれないけれどね。

イリス君はハッキリ言って、リーダーになるには、もう少し心して人を当てにしたりは自分の力量でやらないとね。

Mrs.マーシュ《本当にイリスお願いよね。私応援しているからね。せめてセージ君のサポートくらいはして頂戴ね。私はMrs.Sugarの事に関しては治ってくださったけれど、いくら感謝してもたりないわ。イリスにも判って欲しいわ。

イリス《判っているよ。でもまだ今は本当にあいつの身軽さに、ついていけないんだよ。子供の時からかもしれないけれどね。同じ人間じゃぁ無いんだよ。

国籍の違いはあるけれど、俺とメィスはイギリスの大学行くつもりだったから、ロンドンで育っているんだよ。同じような環境で育った人間なのにさ、小さい時からあいつは変わった奴だったんだよ。怖いもの知らずでさ。

Dr.ローソン《セージは未熟児だった分、生まれたとたんに、人より一生懸命生きないと育たなかったから、きっととっても精神力も体力も鍛えられたんだよ。

Dr.ターナー《イリスも良い奴なんだけれどなぁ～。でもプロジェクトは、イリスも居て纏まっているんだよなぁ～。

イリスが居るから、他の皆が助け合って、マイナスになっている部分を自然に補おうと努力しているんだと思うんだよ。

全員が優秀で自立していたら、あんなに纏まらなかったのかもしれないしな。まぁ、面白いチームだよ。

イリス《Dr.ターナーすいません。又暫く今年は迷惑掛けますけれど、俺やっぱり頭の中は混乱気味なようで！

Mrs.マーシュ《本当にどうもすみません。皆さんに宜しくお伝えください。

Dr.ターナー《大丈夫ですよ。Mrs.マーシュはイリスのお尻を叩いて、出勤するように追い出してくれれば、教室では皆が、イリスを鍛えるだろうからね。仲が良いから、甘やかさないと思いますよ。

子供がすこし大きくなってきたら、イリスもモタモタしていられないから、人として育ってくるんじゃぁないかな？子供に育てられるって言うでしょう？

Dr.マロウ《Wahahaha、、、直ぐに出来なくて、時間が掛かる人も居るものだし、そう言う人はそう言う人の役目があるんですよ。
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検診に行く度に、イリス君は色々な勉強をさせられます。
人として、健康で元気でないと、たくましく良い子は育たないのでは？とDr.マリアンヌは思っているので、興味深いのです。

ミントさん夫妻や、もっと身近に居るDr.ローソン夫妻のところを観察するのも、興味深いのです。

Dr.マリアンヌは、今は仕事に出てくるのは、とても楽しみで、此処に越してきて以来、すこぶる機嫌が良くなっり穏やかになりました。
“早くに此処にきてよかった”とのリヴェール教授の感想でもあるのです。教授は教授で、自分の妻を観察するのも興味深いようですから、医学者も面白い仕事ですね。

観察力とイマジネーションなどが必要なのは、芸術家と同じですね。