庭木の手入れでもしようとセージ君はCafeに出てきましたら...

今日はMrs,Sugarは少しパンを焼きたいと言うので、２人でぶらぶらCafeにやって来ました。セルフィーユ君は、掃除や犬猫などの世話も良くしてくれますが、庭木の手入れなどは判らないようで、そのままにしてあります。

セージ君は習った訳ではないのですが、庭師が仕事をしているのを見ていたので、見よう見まねで、Cafeの木の枝払いなどはずっとやってきています。

丁度良い時期なので、少し手入れをしても良いしと思ってきましたら、庭では新しいプロジェクトの人達と、エルダー君がお喋りしていました。

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エルダー＼よぉ、セージどうしたんだい？今日はリハビリの日では無いだろう？

セージ＼うん、Sugarがパンを焼きたいって言うからさ、俺はその間庭木の枝払いでもするかなぁ～って思ってね。

アルフィー上級研究員＼セージ君は働き者なんだね。又後継ぎ息子さんなのに、庭木の枝払いが出来るのかい？本当にマルチ人間なんだね。

エルダー＼本当だよな。子供の時に見ていただけで、覚えたなんてさ。やっぱり旧家で育つと、庭木や庭園とか色々あったんだね。

イングリシュガーデンは有名だものな。

セージ＼それ程大きな庭ではないけれどさ、バラ園はあったからね。家もね別にそれ程大きな家ではないよ。

古いのはやたらに古い家なんだけれどね。手入れして暮らさないと、腐ってしまうんじゃぁないのかなぁ？彼方此方何時も修復して居るって言う感じだよ。

アルフィー上級研究員＼それでも、やっぱり大きな屋敷だよね。俺なんてもう普通の家の息子だからね。まったくライフスタイルは違うよね。

砦かちょっとした城みたいな建物が多い国だろう？北欧とは全く違った感じだよな？写真でしか見た事ないけれどね。後は旅行で行っただけかな？

ハンス物理研究員＼いわゆる御曹司ってやつなんだろう。

クローネ研究員＼領主の跡取り息子だろう？元貴族とか、結構上の階級の家だって聞いたぜ。

エルダー＼ま、昔の話だとは言え、未だに意識は変わらない所があるそうだからね。セージも此処に居たら、気楽な暮らしをしているけれどさ。

アルフィー上級研究員＼国に居た方が大変だったのかい？でも家柄ってバカに出来ないものなんだよ。

金ではかえないものがあるんだよ。それで、セージ君はちょっと、独特の雰囲気があるんだね。

若いのに何て言うか鷹揚でさ。良い意味で人を引き付ける所があるよ。

セージ＼確かにうちは15歳になると、財産を貰えるんだけれど、俺はもう此処の国民になったから、色々な物は整理しているんだ。今は時代が大きく変わる時なんだよ。

1軒の母屋は今、昔の建物や庭園などの、見学が出来るようにしてあるんだ。空いている部屋はB＆Bみたいにしてね。

家の管理費がかなりかかるし、使っていないと家は生き物と同じで、駄目になってしまうからね。

俺が使おうと思っていた、ペントハウスは鍵かけちゃって、マネジャー兼管理人が見ているんだよ。下の階は全部見学できるようになっているのだよ。

それ以外の所は、昔から働いてもらっていた人達は、皆家付きで仕事していたから、貸していたんだけれど、もう家は住んでいる人達に退職金代わりに譲ったよ。

弁護士に頼んで、全部整理したんだ。残るのは修道院の付属の児童施設だけで、そこも。もうほとんど里親が決まったらしいしね。

だから、俺は見学用の一軒の家と土地が少しあるだけだよ。

クローネ研究員＼随分気前が良いんだなぁ。無料でやっちまったのかい。

エルダー＼でもさ、皆ずっと大昔からの使用人なんだろう？

セージ＼そうだよ。何回かしか行った事の無い所だけれど、皆優しくて良い人達だったしね。みんな譲っちゃったって、惜しくなんでないよ。

家さえあれば、今まで通りに仕事をして、暮らしていけるようだしね。古い町だけれど、人気スポットでそこそこに観光客などがくるそうだからね。

ぜいたくは出来なくても、仕事はあるし、暮らしていけるだろうよ。だから、町じゅうが国から保存するように指定されたんだってさ。

昔っぽくて良い所だよ。何か有ったらそこに俺は行って、静かに暮らせば子供が居なくても、一生暮らすのには困らないようになってるんだ。

Sugarと２人贅沢しなければ、暮らせるって思っていたんだよ。欲しいのは健康だけだね。特にSugarには長生きして欲しいよ。

クローネ研究員＼その考えが育ちなんだよ。今は関係ないって言って居ても、今でも階級制度が意識の中には残っているんだよ。

反感を持っている者も居るらしいけれどね。でもUKは皆土地は王室の物なんじゃぁなかったのかい？

アルフィー上級研究員＼それならもう身軽で、良かったな。家ぐらいあげても、人間関係が良い方が財産だよ。もし戻る様な事があればね。

エルダー＼ずっとここにのつもりだけれど、全く先の事は見えない世の中になって来たものなぁ～。

ま、そう言う意味では、技術や資格が有るって言うのは、何とかつぶしがきくからね。

セージ＼俺が相続した所だけは個人の土地なんだよ。でもさ、此処がって言うか、此処の国の人達が大好きだからね。

出来るなら一生、此処で気ままに研究暮らしが出来たら嬉しいんだけれどね。
でも何だか雰囲気がかわってきたよね？良くなるんだか、悪くなるんだか全く判らないよ。

アルフィー上級研究員＼此処だけでなく世界中が、今揺らいでいるんだからね。戦争を起こすほど愚かでは無いと思うけれどね。

ハンス物理研究員＼何だか各国の事情が、よく判らないよなぁ～。

クローネ研究員＼何の思想も持っていない様なのが、意味のない自爆テロを起こしたりだからな。

アルフィー上級研究員＼天気もクレイジーだよね。熱波だったり、寒気の所も有るって言うしね。

日本は地震が多発しているし、豪雨だって言うだろう。アメリカまで大きい地震だったようだしさ。なんだったけ？まだ何か聞いたよ。

セージ＼日本は凄いよな。気象庁も国ももう手が付けられないくらいの規模で災害が起きているようだよ。

年中何とか注意報をＴＶで見ていたけれど、この間なんて、もう“自分の判断で自分の身は守ってください”って、言ってたよ。

注意報をだしても、その通りでは無く予測不能の天気みたいだよ。避難する場所が無いみたいなんだよ。

ハンス物理研究員＼俺も見たよ。言葉がよく判らないけれど、英語解説しているニュースでハザードマップを、見直さないとならないんだってさ。

セージ＼俺達は東京オリンピックの時だけ、何とか出来れば良いんだけれどね。運に任せるしかないんだろうね。

ま、Sugarが言うように、此処に居たって何が起きるか判らないんだから！って言われれば、もうくよくよ思う事は止めたよ。

確かに、ちょっとした気のゆるみとかで、転倒したら、打ちどころが悪かったら、死んじゃう場合だってあるからね。

ハンス物理研究員＼そりゃぁ確かにだよ。そう思えるようになるのが、大事だよなぁ～。あの時こうして居たらとか、色々悔やむ場合もあるけれど、たまたま其処に居ただけなのに、事故に巻き込まれるなんて事は、少なく無いだろうしね。

クローネ研究員＼多くはそんなもんだぜ。そう思うのが当たりなんじゃぁないのか！どうせ１回しか死なないし、何時かは誰でも死ぬんだしね。

エルダー＼いいねぇ。セージの所はそう思ったら、夫婦で意見が違う事って無いんじゃぁないの？うちはどうかなぁ？今は問題ないと思うけれど、長い間には人も変わるからね。

セージ＼うん、多分“そうよね”で終わりだよ。“そう言う風に気が合い過ぎるカップルは神秘性が感じられなくて、飽きてしまうでしょう？”ってよく言われるけれど、そんな事はまったく俺は無いよ。

だから、俺は大好きなんだもの。同じような事に興味があって、話しだしたら、いくらでも話が出てきて面白いんだもの。

一緒にいるのが楽しいんだ！身体の一部みたいで離れると、何だか凄く不安定で寂しい。だから手足と同じで、無いと困る存在なんだよ。

ハンス物理研究員＼あらそぉ～Ohohoho・・・・。セージ君何時かはね、別れが来るんだぜ。まぁ、まだ若いから、ピンと来ないだろうけれどね。

クローネ研究員＼でもSugarさんの事以外は、しっかりしているからな。凄く子供っぽいところと、やけに分別臭いところとが同居して、結構面白い性格だよ。

トータルして、可愛いんだよな？　思わず笑ってしまう所もあるしな。

セージ＼それって、俺はどう受け止めたら良いのか判らないよ。とりあえずは変な奴だってことだね。

うちの家系は、皆変わり者だって言われているから、遺伝なんだよ。そしてさ、言わせてもらえば、皆だって変わっているからね。だから、俺は此処の人達好きだもの。

エルダー＼そうかもしれないよな。変わり者が多いって思うよ。でもここの国では、そういう人が普通なんだよ。俺もセージの事凄く好きだぜ。

俺は男でこんな風に好きだと思ったのは、セージが初めてかもしれないよ。

セージ＼俺も、エルダーの事大好きだよ。色々な好きがあるから、どの好きなのかよく判らないけれどね。

昔はすごく頭が切れそうなのに、女とばかり、それも複数の女をとっかえひっかえ付き合ってさぁ、でもなぜか不潔っぽくないし、変な奴って思っていたんだ。

アルフィー上級研究員＼何だよ男同士で、告白し合うなよ。変な気分になるよ。でもそれが男の友情ってやつだろう？友情だって、愛だからね。

きっと、ある程度人間が出来て来てから、相手を冷静に見たうえでの友情だから、きっと長続きする付き合いになると思うよ。

でも変人は自分が変だって思わないそうだから、皆は普通、むしろ正常で健康な精神なんじゃぁないの？って感じたよ。

セージ＼そうなの？よかった。俺みたいなのって、マイノリティなのかと思た事があったよ。でもさ、そうしたら、大好きナンバーワンのSugarは何だろう？ってね。

エルダーは女にしても魅力的で綺麗だろう？でも凄く男っぽくて、面白い性格しているから、一緒に居ると楽しいし、頭がいいから学ぶ事も多いんだよ。

クローネ研究員＼そらぁ、良い仕事仲間だし、相棒が出来て良かったな。一緒に仕事するのも楽しいだろう？

ハンス物理研究員＼君、何時も楽しそうだもんな！

セージ＼あぁ、大概は楽しい時が多いかな？　元々あんまり悩む性格じゃぁ無いんだよ。悩んでも集中力が無いから、何時までも悩んでいられないんだろうね。

ハンス物理研究員＼そう言えば、俺もあんまり深く考える事はないほうだなぁ～。仕事くらいだよ頭使うのはね。人生を考える時間は今までは無かったからね。

勉強することが多くてさ、たぶんまだ準備期間なんだろうね。

クローネ研究員＼まぁ、俺もそうかもしれないな。一生楽しい事ばかりはないだろうから、嫌な事があっても、何時か何とかなるだろうってな。

ハンス物理研究員＼そうだよ。ただ俺は自由に生きたいけれど、他人になるべく迷惑はかけないようには、気を付けているのと、卑怯者にはなりたくないって思っているけれどね。実は偉そうにそう言って居る奴が、一番人に迷惑かけていたりしてな。

セージ＼そうだよねぇ～。俺も誰にも迷惑かけない範囲で、自由に生きたいって思っていたんだよ。以前はね。家系を守って存続させるのが長男の役目だから、その範囲内で生きていくんだろうって思っていたよ。

でもSugarと出会って、誰にも迷惑かけないは無くて、いっぱい迷惑かけて、暮
らして居るんだって、気が付いたんだ。

一番の被害者はSugarだし、彼女が俺のせいで、怪我したり大病して、死にそうになった時には、ターナー先輩や、ローソン達医療関係の皆にもいっぱい迷惑かけたんだよ。

仕事の一部だからって言う事以外にね。

クローネ研究員＼そう思えるのは、君がよく気が付いたからだろうね。気が付かない人って案外多いんだぜ。

特に仕事がらみだと、当たり前だって思ってね。プロなら当たり前ではあるんだけれどね。

セージ＼まぁ、皆さん俺の事やたらに高く評価してくれちゃって、ありがとう。って事で、悪いけれど枝おろしするから、中に入るかどいて欲しいんだよな。又気が変わると、俺そのまま忘れて帰っちゃうからさ。

エルダー＼へいへい、俺も別に凄く暇な訳でもないんだよな。本借りて帰らなくっちゃぁ！

アルフィー上級研究員＼おや、勉強かい？　夏休みだよ。

ハンス物理研究員＼くだらない本を読むのも、又勉強だぜ。比較しないと、良い本か悪い本か判らないだろう？

クローネ研究員＼そうそう、文学本なんて、意外と激しい描写の場面があったりしてな。昔の人の方が、モラルが無いって言うか、何なんだろうね。

今の方が、結構煩くルール作って決まった中で、暮らしているような気がするよ。その分清潔だし、安全性も増したのが、最近は違ってきたんだよ。

一部何時も内乱や戦争、テロなどばかりの所もあるんだよ。そんなところに生まれてしまった子供は、もうそれしか知らずに育っているから、何の疑問も持たなかったりしてな。

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皆はセージ君に追い立てられて、帰っていきました。Cafeの庭はオープンスペースにしてありますので、お茶を飲んでも良し、飲まないで使っても良い自由空間です。

セージ君は毎年長期休み中は、枝払いなどをして、手入れをしておきます。花壇の植木は、Mrs.Sugar達が楽しみながら、手入れします。

昔はMrs.Sugarがよじ登って枝を払たりしているのを見て、セージ君は吃驚した事がありました。結構高い所も平気なようで、お転婆さんなので、セージ君はハラハラして見ていた事が有りました。

定期的にアルバイトに来るようになってからは、セージ君がやる事にして、ホっとしたのです。