此処の大学は受験受付はもう始まり、2月いっぱいで締め切り、次々と少人数で試験が行われました。
そして3月には一応オファーが来たら、更に入学希望を出して、最終試験があり、入学が決まります。
セージ君は気合を入れて、更にスキップもして、早く入りたいので、ぎりぎりに滑り込みで試験を受けました。
受かれば今年の秋に入学したいと思い、手続きを済ませました。なので冬休みからこの国に滞在している時が多いのです。
国までは最短直行便なら、3~4時間のフライトなのです。ミントさんの家に同居ですし、イリス君もメィスさんが居るので、やはり同じように、学校と此処を行ったり来たりです。
そして、またまた驚いたことに、こむぎさんとパセリさんが再びやって来て、滞在しているのです。パセリさんは、楽しく暮らせれば何処でも良いし、こむぎさんは誰かが一緒でないと、駄目な人です。
ホテル宿泊で過ごして居て、時々Cafeにやってきます。
💕~~~2015年~~~💖
ポプリ《まだ寒い日がありますけれど、今がピークかしらね。雪もそこそこで、暮らしやすい国ですわ。
帰国と思っていましたけれど、此処で過ごせるなら、一応移民希望の申請は出したんですよ。此処でSugarちゃんと一緒に、Cafeでお仕事は楽しいですからね。
落着いたら、もう少しパンを焼いたり致しましょうよ。欲しいと言うリクエストは、結構あるのですからね。
ミント《そう言えばイリス、もう入学願書や書類の提出は、終わったんでしょう?オファーは来たの?
一斉に決まるんじゃぁ無くて、結構バラバラになんですってね。
セージはオファーが来たから、ファンデーションコースで、ちょくちょく大学へ行き始めたわよ。
学部などの最終決定は6月なんだそうね?
ポプリ《あらっ、それでセージ君学校に行ったりしているのね。イリス君は希望学部が違うから、又オファーの時期などが違うんでしょう?
イリス《うん、そうなんだよ。同じ学部希望者が多かったら、入学が決まって、オファーが来ても、ファンデーションコースで、又適正試験があって、希望コースには入れない場合もあるんですよ。
そうかぁ、暫くセージと話す事無かったから...オファーが来ていたんだね。俺が何も言わなかったから、気を使ってオファーが来た事を、言わなかったのかもしれないしね。
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パセリ《今日は又Cafeに出かけるの?こむぎも何だって“何もない所で不便だし”って文句言っていたのに、又来たのよ。
それも暫く滞在しているなんて、まぁ私も仕事はリタイアしたから、何処だって平和で気候が良い所なら良いんですけれどね。
此処に居れば、日本と違って、直下型地震のニュースも無
いから良いんだけれどね!
こむぎ《そでしょう?それも私は気になっていたのよね。Sugarのブティックも仕事が順調に伸びているらしいから、パセリさんも私も編み物は得意でしょう?
外注で仕事があるかもしれないじゃぁないの?パセリさんは老後は“西海岸のチャイナタウンでも良いかも”って言っていたじゃぁないの?
でもあの辺りは、地震があったんじゃぁなかった?気候は最高なんですけれどね。
旅行で行っただけだけれど、アメリカは日本人は、結構馬鹿にされるのよね。年金暮らしになったら、海外で暮らした方が、生活が楽みたいでしょう?
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Mrs.Sugar《あらっ、今日は2人一緒で、珍しいわね。最近あまり一緒じゃぁなかったでしょう?今朝はミントとうわさしていたのよ。
試験の結果が出て、セージ君はファンデーションとかって言うのに行って居る日が有るってね。イリス君は結果がまだだったのかしら?ってね。
でもその顔見たら、オファーが来たのね?
イリス《おかげさまで、やっとオファが来て、ホッとしたんですよ。俺が先に結果が来るかと思っていたら、どうも“セージが先だったみたいよ...”ってメィスに聞いてね。
駄目だったかもって、ドキドキしちゃったよ。語学や、エッセイなどは絶対にセージの方が有利だろうからね。
どんな理由で合っても、セージは目的が、ハッキリしていて勉強していたから、気合が入っていたからなぁ~。
スキップはしていたけれど、でも1年後位かと思ったら、2年スキップしてきたからね。驚いたよ。
セージ《だから、俺はイリスには言っただろう?半分馬鹿にしていたみたいだったけれど、絶対に今年受験出来るようにするってね。
授業成績はイリスは、何時でもどこでも自信が有って、余裕だったろうけれど、語学はギリ3ヶ国語だろう?話せても読み書きもとなると、不安だったみたいだったよね。
特に俺は爺さんから、ラテン語は小さい時から、勉強させられていたからね。どんな道に進んでも、古い文献を調べる時は、ラテン語は必要だから!ってね。
Mrs.Sugar《やっぱり、年長者の言う事は、経験からのアドバイスだから、聞いて良かったわね。
セージ君は反抗しないで、素直に聞いたのがよかったのよ。それも偉かったわね。
セージ《だって、反抗なんてしようものなら、怖いからね。それに、愛情もいっぱい感じたから、言うとおりにしたんだよ。
巧い事反抗期前に終わっていて、反抗期はもう寮で暮らしたしね。多分そう言う事も計算済みだったんだろうね。
全て基本をシッカリだったから、後は意外と自分で必要に応じてコーチ受けたり、色々に利用出来たんだよ。
イリス《俺は、勉強以外ダンスとギターが弾けるって事くらいかな?勉強や読書は、メィスの影響かもしれないよ。
外遊びや他は、セージが居たから、体験したって感じかな?
イリス《俺はこれからだけれど、メィスに聞くと入学してからの方が、勉強は忙しいそうだよ。
さっさと卒業はしてしまって、大学院へ行くと、少し余裕で好きな勉強が出来るかもだってさ。
2年で凡そ通常授業は終わらせて、3年になると、ほとんど実習が多いそうだよ。その後、卒業して帰国したり、大学院目指して更にインターン生活が待っているんだよ。
Mrs.Sugar《そう、それは大変だわねぇ。でも、自分で選んだ事ですから、好きな事の勉強なら、楽しいかもよ。全然興味がわかない事でなく、自分で選んだ学部の大学でしょう?
セージ君の希望は、勉強範囲が凄く広いから、希望する人が少ない目なんですってね?
セージ《そうだよ。俺はイリス達みたいに、秀才でもないし、勉強家でも無いしね。
希望者が少ない所が、入学チャンスがあるだろう? 勉強範囲が広いのは、あんまり気にならないしね。案外面白そうな気がするんだよ。
って事だから、俺大概は半日はアルバイトさせてよね。それが此処の大学にした目的なんだからね。
まったく、うちの家族はそうハッキリ言ったら、やっと安心して”好きにしたらよいわ。もうオツムが壊れちゃったのかと、心配してしまったわ“だなんてさ・笑
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元々、古い家柄の本家の長男なので、分家の家族たちは、外に仕事に出て行く習慣がなかったそうで、セージ君の祖父の時代から、医学者として外で仕事をし始めたので、顰蹙者一家だったそうなのです。
そんなですから、セージ君の両親も好きな道の仕事について居ましたし、セージ君の姉達もみな習い事ばかりではなく、大学まで出て、好きな仕事に就いたのです。
今では、分家の人達の中にも、好きな道に進んで、仕事をしている人が、増えて来たそうなのです。時代が大きく変わって来て、セージ君の家に刺激をうけて、セージ君の家の分家の家も、仕事をしている家が増えてきました。
メィスさんやイリス君こそ、国に帰れば元貴族?今でも立派に貴族な家柄ですが、此処の国ならと普通に過ごして居ます。
今は丁度、時代は大きく変わる時が来ているのでしょう。
storyteller🐑