ライモン君をマルベリーさんがお見舞いに...

マルベリーさんも双子ちゃん出産準備で、早い目に入院暮らしには少々退屈していたので、保健婦さんに付き添ってもらって、ライモンさんの部屋に遊びにやってきました。ライモンさんは大喜びです。

今日は教授達が居ないので、しっかりハグして、嬉しくて熱烈歓迎の気持ちが全身から溢れていました。

セージ君が又遊びに来てくれるのを待っていますが、一向に現れてくれないので、やや暇でうんざりしてきていた所です。仕方が無いので、明日にでもCafeやシャノアールの店にでも、お茶のみに行ってみようかと思っていたところでした。

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マルベリー《こんにちわ!お邪魔して良いかしら?ライモン君。

ライモン《わぁ～マルベリーさん、来てくれたんですか！嬉しいなぁ～🎶

タイム保健婦《足元の敷物に気をつけて下さいよ。

マルベリー《判ったわ。

ライモン《大丈夫ですか？そうか足元が見えないんですね？さぁ僕に捕まって！その前に久しぶりで、本当に嬉しいですぅ～。

タイム保健婦《まぁ、マルベリーさん仰ったとおりで、大歓迎ですわね。

マルベリー《どう?此処は静かで良い所でしょう？　とても落着いた所よ。でも自由に出歩ける所が決まっているから、退屈よね・笑

ライモン《あぁ～。懐かしいなぁ～。マルベリーさんに逢えるなんて、クランベリーさんも病院で仕事しているんですってね？

マルベリー《ライモンも大人っぽくなったわね！セージよりも少し年上だったものね？

ライモン《うん、２～３歳上だったはずだよ。セージがさぁ結婚しているなんて、もう吃驚だよ。凄く体も大きくなってね！
何だか凄く忙しそうだしね。ねぇ、椅子にかけてよ。倒れたら危ないから！

マルベリー《そうそう、ライモン、セージの妻のSugarには、親しみこめてでも、ハグなどしちゃ駄目よ！　Sugarの国日本人はハグして、Kissなどしない習慣の国ですから、そんなことしたら、セージが凄く怒るからね！Sugarも緊張してしまうしね。

ライモン《クッション使って、楽な姿勢になってよ。本当にそうなの？じゃぁやっぱり、次に逢って親しくなっていても、ハグなどしない方が良いんだね？僕どうしたらよいか判らないからなぁ～。あっ、マルは、好きなようにして！

マルベリー《そうね。さて一寸腰掛けるわ、よっこらしょっと！あぁ、重たい重たい。元気に動くから、余計に大変だわ・笑

タイム保健婦《大丈夫ですか？安定して座れましたか？

マルベリー《大丈夫よ。もう座っちゃったら動かないから・笑

ライモン《何かして欲しかったら、言ってくれればやるからね。お茶でも貰おうか？

タイム保健婦《お持ちしますか？

マルベリー《後で欲しくなったら言いますから、お願いがあったら呼びますから、ライモンと暫くお喋りするから、お仕事に戻ってくださいな。

タイム保健婦《では、ライモンさん、マルベリーさんも気をつけて、何かあったら呼んでください。失礼します。

マルベリー《ありがとう。それでは又後でお願いしますね。

ライモン《マルベリーさん、お産は何時なんですか？凄いなぁ～。重たそうだなぁ～。

マルベリー《重いわよ。双子産むのって大変だわ。私も双子だけれど、まぁ私達が生まれる時は母は若かったけれどそれにしても、よく生んだわよねぇ～。
私は３～４月に生まれるんだけれど、もう其処はありがたいのは、医学も発達したから、ちゃんと問題がない位に育ったら、予定よりも早い目に産むみたいよ。２０００ｇ以上になったら、適当にのようよ。

ライモン《そうなんだぁ～。Dr.ローソンが旦那様なんだってね。なかなかハンサムな方だから、どちらに似ても可愛い子が生まれるよ。安産だと良いね。

初産だって言うけれど、マルベリーさんって何歳なの？　女性に歳聞くのは失礼だけれど！ミントのお姉さんだから、まぁ高齢出産ですよね？

マルベリー《Ahahahaha、、、そうよぉ、もう40歳過ぎたわ。だってセージが21歳なのよ！結婚までしちゃって！
昔は親子かって言われたんだから！早ければセージ位の息子が居る人だっているでしょうからね。　ライモンは何歳になったの？

ライモン《僕は２３歳ですよ。今年２４歳ですよ。本当に２０歳過ぎると早いって聞いていたけれど、本当だよねぇ～。

結婚どころか、ガールフレンドも居なくって、心臓が悪いだなんてさ。冴えない人生だよねぇ～。　

本当は入院なんてする事ないんだけれど、まぁ不安定な世の中になって、テロも起きているしね。何があるか判らないから、余計万が一の場合の事考えて、此処で暫く静養って言う事になったんですよ。

他の病院って言われていたんだけれど、偶然近しい知り合いが、素敵な健康管理用品だというブレスレットしているのを、見たんですよ。

コンピューターに繋いでセットしておけば、何か異常があったら、即判るという物でね。それで、話していたらその医療用ブレスレットは、凄く若い研究者が開発したものだという話でね。

名前を聞いたらもしかして、同姓同名カも知れないけれど、セージかなぁ?って思ってね。しかし、あのお気楽男のセージが、研究者に？とも思ったりね。

マルベリー《吃驚したでしょう？　あのバカスケが一丁前に研究者になるなんて！でもリヴェール教授がよくライモンを入院させたわねぇ～。新患は暫く受け入れないって言っていたのよ。

此処はやたらには、入院はさせないのよ。治療法やオペの時などの話を聞いたでしょう？　ライモンは此処の治療法とか聞いたでしょう？

OKをしたの？特にあの端末機のブレスレット希望なら、きちんと契約書を取り交わしたでしょう？強力なコネがあったのかしら？

ライモン《うふふふ、、、相変わらず良い勘していますね。そうですよ。一応立場を利用して、何度か押してやっと許可を貰いました。

ですから、何かあったときはもうお任せです。だって、調べましたが此処は大した病院なんですよね。大学に入るのも凄い大変な試験があってだと聞きましたよ。
そういっては失礼だけれど、セージは其処まで秀才でしたっけ？

マルベリー《Ahahahaha、、、本当に、けしてどうしょうも無い成績ではなかったけれど、まぁ普通に国立大学の末席くらいは何とか成るかな?って言う位だったみたいよ。

だから、此処を受験するって決めたとたんに、死ぬほど勉強したのよ。もう皆で心配しちゃったのよ。
気でも狂ったんじゃぁないかと思って、病院で見てもらったほうが、良いんじゃぁないかって！

ライモン《でもまぁ、学生ですから勉強しなくて心配はされても、勉強をして心配されるって言うのもなぁ～・笑　確かにセージらしくないけれどね。

マルベリー《そうよね！うふふふ、、、何時も往診してくれる病院の院長先生にも、何処も悪い様子はありませんって言われたそうよ。
只かなり疲れているだけで、まぁ受験生なら仕方がないでしょうってね・笑ライモンはどうしていたの？

ライモン《僕も家系が決めた通りに、大学をでて、金融関係の会社の役員に勤めたんですけれどね。

丁度勤めた頃からサイバー攻撃などとか始まって、テロの問題もでてきて、大変だったんですよ。

サイバー関係の勉強もしなくちゃぁならないし、僕も若いから逃げられない立場での仕事で、疲れちゃったんだよね。

そうしたら、具合が悪くなり始めて、何回か倒れたりしてね。でも検査結果は、特に問題はなくて、もしあるとしたら、先天的に何か心臓に奇形が有るらしいんだけれど、直ぐに手術するほどの事も無いって言われたんだよ。

問題が出てきたら、良い付け替えられる部品があればだけれど、移植しかないんじゃぁないのかな？

マルベリー《そうだったの？　大変だったわね。

ライモン《激しい運動をしたり、過労やストレスとかにならなければ、大丈夫じゃぁないかって言うんだけれどね。

マルベリー《普通に暮らすには問題はないわけね？

ライモン《そうなんだけれど、又一寸前に心臓が苦しくなったんで、もう少し静養したらと言う事でね。

マルベリー《そうだったの？ライモンはガールフレンドは居ないの？年頃じゃぁないの？

ライモン《それはね。でも勝手に結婚する訳にも行かないし、そこそこ付き合った人は居たけれど、家の事の話しになると好きになった人は引いちゃうか、最初から家系を見当てに近づいてくるかでね。

自由気儘な暮らしをする訳には行かないからねぇ～。何が何でも着いて来てくれるなんて女の子は、年齢と共に居なくなってきたよ。

後は家柄同士で、そのうちに適当に決められた相手と、結婚って言う事になるんじゃぁないのかなぁ～。後継ぎが必要だからね。結構古臭いんだよ。

マルベリー《まぁ、ライモンの国は結構厳しいのね。可愛そうだけれど、仕方が無いわね。

でなければ、立場は放棄して大好きな人が出来たら、其方の家のほうに行くとか、そうまでしなくても、放棄できるんでしょう？

ライモン《そうですけれど、其処まで好きになった相手もいませんからね。どうせ、女性は時間が経って結婚でもしたら、皆同じになるよ。

後は打算的に、家と結婚したい人なら寄って来るから、適当にかな？
もう若いときから、さんざん女性問題では、良い思いはしていないんだよね。

マルベリー《そんなことないでしょう?　ライモンはハンサムだし、優しくて明るいから、まだこれから良い人が出て来るわよ。

大好きな人が現れたら、ライモンもきっと、自分の人生を真剣に考えるようになると思うわよ。セージみたいにね。

あのボケェっとしているようなセージでさえ、死ぬほど勉強して此処の大学に入ったんですもの。そんな気にならない相手なら、それなりの愛しかない相手なのよ。

ライモン《あぁ、僕も結婚したくなるような誰か素敵な人と出会わないかなぁ～。ミントの事は好きだったんだよ。でも何回も断られてしまったしね。セージは良いよなぁ～。

彼女結構歳上ですよね？　此処の大学は、勉強もかなり大変らしいと聞いたけれど、どうやって知り合ったんですか？

それにセージはまだ若いのに、よく結婚しましたよね。誰も反対しなかったんですか？

マルベリー《だって、セージが真剣に愛した人ですもの。変な人なら又別だけれど、歳の差が凄く大きい位なら、反対する理由にならないでしょう？あれだけ、猛勉強するようになったんですもの。

さぁて、私は部屋に戻るわ。保健婦さん呼んでくださる？
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ライモンさんは、マルベリーさんと、ちょっとした話をしただけですが、最後のマルベリーさんの話にショックを受けました。真剣に愛した人であれば.....セージ君の生き方を変えてしまったほど、真剣に愛した人が居たなんて言うのも、凄くショックです。
自分はまだそんなに真剣になった事は、昔のセージ君みたいに、何も無かったのです。

なかなかのハンサムですし、金髪に青い目で家柄は文句無く良くて、性格もそれほど悪くはありませんし！もてないはずは無い条件です。しかし、好条件過ぎる相手は、皆敬遠するのかもしれませんね。
丁度良い年頃になったら、仕事も忙しかったりして、勉強と両方でストレスで病気になったというのが、少々やわな男性かもしれません。

セージ君との違いは、セージ君は幼い時から、本当に厳しく躾けられて、我慢が出きるように育っています。厳しかった祖父は厳しかったけれど、セージ君は愛されていることも感じる事が出来たので、我慢出来たのでしょうね。その結果今、自分好みの妻を得る事が出来たのでしょう。
チラっとライモンさんは、“僕も自分の人生を、何か考えなくては？”と言う気分になりました。その為に此処に静養に来たのかも知れ無いと思い始めました。やっぱり、セージ君が言っていた様に、それほど馬鹿ではないようです。