冬休み最後の日

今日は冬休みの予定表上では最後の日です。セージ君の場合は、何時も休み中に頼まれごとなどで、呼び出されたり、何か雑用が出て来たりが多くて、予定通りの長期休みが取れていません。

代わりに時間が空いたら、何時休んでも良い事になっています。有給休暇も沢山たまっていますので、Mrs.Sugarとゆっくりと海外へ、ハネムーンに行くつもりでいたのです。

今年こそはと思っていたのですが、他国では感染症が拡大して、何処にも出て行けませんし、人も荷物もとっくに此処の国では、入国禁止になっていました。

まだ感染症問題など、話題には出ていなかった時でしたが、リヴェール教授は大気汚染やテロ、その他などは、何時も注意ですし、何か起きそうに感じていたようです。

情報収集にたいしても、リヴェール教授の第六感的判断も、素晴らしくて、1年早くから全員シェルターに、早い目に全員移動をしたのです。

此処の研究員達は、まるで兵隊の様に、あれこれ説明はされなくても、トップの人達を信頼しているので、さっさと速やかに行動に移ります。今までも何かと言われた通リが、すべてが結果オーライだったのです。以心伝心で通じるようなのです。
　　　　

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Mrs.Sugar《相変わらず、何処でも収束したって、確かなニュースは流れないわね。ワクチン開発している間に、変異種が出て来たりですものね。

セージ《今年はもうまだ勢いが増して、ウィルスが進化しながら、どんどん増えていく一方だと思うよ。

内々でしか話して居ないけれど、今年はもっと徹底したロックアウトで、一気に撲滅しないとね。

ダラダラ中途半端な対策では、被害は増える一方だと思うよ。此処では他がどうであっても、今年中に解除は、しないって言ってたよ。

特に関連国が0になって、数か月継続するまではね。

Mrs.Sugar《セージの家は大丈夫なの？チェルシーの実家も、セージが受け継いだコミュニティも？

セージ《あぁ、両方ともとっくに、最低の外仕事を厳重武装して、少し外出するだけで、皆地下に貯蔵庫を持って居るから、外出はしないからね。

早くに、家など財産分与したから、1年くらいは、本当に最低の事をやるだけで、食べるのには困らないはずだよ。

困るまで長引くようなら、不動産を売れるだけ売っても、生活費は何とかするさ。

Nan達も家の中でもマスクしているし、家の中もちょくちょく消毒して、部屋から外には、出ないようにしているってさ。

Mrs.Sugar《それなら安心ね！って安心してはいけない様子なのよね。

何でも無くても、ちゃんとやって置かなくてはね。皆それぞれ、部屋にこもって、好きな事楽しんだら良いのよね。

セージ《Mumは考古学医療人類学が専門だからね。ポイントは抑えて、暮らして居るんじゃぁないの。

Dad達は2人で、部屋でイチャイチャしながら、何か研究したり、論文書いたり、楽しくやって居ると思うよ。

俺は早く終息してくれないと、このラジコンヘリの、部品が手に入らないから、直せないよなぁ～。
手作りで作るしかないかぁ～。でも、今飛ばすところも無いから、急ぐことはないんだけれどね。

Mrs.Sugar《墜落事故起こしてしまったんでしたっけ？ヘリコプターは案外不安定だそうですものね？

セージ《そうだよ。急に突風が吹いて、もうきりきり舞いして墜落だよ。ヘリの弱い所だね。

バランス崩したら、もうあっという間にだよ。治す時はエルダーも“一緒に直すからね”って言うからね。

Mrs.Sugar《エルダー君とセージは、公私とも仲が良い相手なのね。イリスとみたいに、喧嘩になる事も無いみたいですしね。

最初は、イリスと“綺麗すぎて、男と言うより、いい女みたいな雰囲気だよなぁ～”なんて言っていたのに...。

セージ《あはっ、そうだったね！イリスなんて女かと思って、珍しく気に掛けていたんだぜ。口説く気満々だったんじゃぁないかな・笑　

あいつは結構背の高い女が好きなんだよ。何時もアンジェに仕切られちゃって、自分で好きな相手には、声かけずに付き合ってしまったりして終わったけれどね。

今の奥さんだけだろうね。アンジェと別れたら、あっという間に射止めただろう？ドンファンの気質有りだよな・笑Mrs.Sugar《本当ね！パリで出逢ったんでしょう？数ケ月で、彼女は此処へやって来て、同棲してしまったものね。　

イリスもアンジェとは、嫌な別れ方になったけれど、結果は良かったんじゃぁないの。仲も良い夫婦ですし、2児の父親になるとはね。

セージ《それにしてもさぁ、俺達も色々遭ったから、時間が経つのが早くって！早く成人したいと思っていたけれど...。成人したらあっという間に、今夏で23歳だからね。

Sugarが此処に移民して、今度の2月3日で9年？嘘みたいに時間は早く過ぎていったね。

俺も16歳になってすぐに、Sugarと出逢って、今年の夏になったら知り合って8年だよ。

スキップして受験していなかったら、まだ大学院生やっていただろうし...。まさかの、研究員人生になるとはね。

Mrs.Sugar《あらっ、普通に進学していたら、これから大学院じゃぁないの？もう直ぐにセージは年齢は多い目にサバ読むんだから！第一人生を語るには、まだ大したことないでしょう？

大丈夫よ。何歳であっても、私から見たら、とても頼もしくて、頼りになる夫よ。変に背伸びする事はないわよ。

セージは私に何時も言うでしょう？私も、今のまんまのセージが大好きだからね。

セージ《Je suis si heureux de t'avoir rencontrée. Pour moi, c'est encore juste comme si c’était un rêve.
Ma vie a beaucoup changé depuis que nous nous sommes connus.
Je suis tout séduit par ta beauté. Je t’aime à n’en point finir.J’ai besoin d’amour.

Mrs.Sugar《Tu es le plus gentil mari aumonde.Lorsque tu es blotti tout contre moi,
mon coeur déborde de joie.

セージ《うっふ、Sugarも言い方がちゃんとフランス語になって来たね。本気で言われている様で、嬉しいよ。意味は何処まで理解しているかは、判らないけれど、雰囲気はとても良い感じだよ。

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知り合ってから、もうそんなに月日が経ったようには思えないような気もします。でもMrs.Sugarが初めて見たセージ君は、本当にまだ少年で、チャーミングな男の子だったのです。

今よりも小柄でと言っても、西欧人ですから大きいのですが、着やせして見えたので、水泳で鍛えた筋肉は、初めて見た時はびっくりしたのですが...。
セージ君は凄く若かったので、意外と華奢にみえていました。しかし、長期休みに逢う度に大きくなって、最初から大柄だったイリス君を、後から追い越してしまったのです。

結婚した次の年くらいまで、背が伸びていたのです。手足の大きさに合った、身長になると言うのは、当たりだったようです。
未熟児で生まれたなんて、信じられないくらい、逞しく心身とも健康な青年に育ちました。
もう他界してしまいましたが、厳しく躾けたお爺様が喜ぶように育ったようです。９年なんてあっという間でした。

世界が天候も含めて、ドラマチックな出来事が多い時期なのでしょう。来月でまる9年になりますので、思い出話が多く物語は振出しに戻り、思い出話に戻ります。2021年もまだ感染症は継続し、ドラマチックに終息はしないと話して居ますので、過去を振り返った話になります。

巧く終息したら、今工事中の島ごと買い取った国に全員が引越しして、シェルター付きは変わりませんが、外での暮らしが可能になるのでは？と言う明るい期待もあるのです。

大気汚染が最も少ない無人島周辺ですし、皆が科学の発達に対しての考え方も、変わって行く切っ掛けになるかもしれません。

終末時計が巻き戻される世界が、来ると良いのですが...と話したりした冬休み最後の日でした。

2月からは、初めに戻っての話が多くなります。感染症が収束するまでは、物語はあまり前進はない暮らしです。

　　　　　　　　　　 storyteller🐑