2013年入国まる１年経ったCafeは..

入国してまる１年経ったCafeは落ち着いて、お客さんも定着しましたし、時々Mme.シャノアールとお喋りしたりしながら、理想的に過ごしていました。

出来るだけ元気なお婆さんになって行くように！が、テーマの暮らしですが、当時はまだかなり若く元気もあったので、話だけの老後の暮らしでした。

しかし自然現象とは言え、確実に年々高齢への道を歩き始めてはいました。力が無くなって来たり、人に寄って様々です。

この国ではMrs.Sugar世代が、最高齢なのであまりピンとは来ていなかったのです。今は”最近歳だよねぇ～“などと言う事が出てきました。９年の年月の差は、今思うと丁度年齢を感じる時期だったようです。

今日もMrs.SugarとMme.シャノアールは、忙しい時間が過ぎたら、お喋りを始めました。ジャンテイ君が来ている時は、お任せでお喋りして居られます。

今の店は中庭を挟んで、CafeとMme.シャノアールの店は、行き来が近いので、ポプリさん達も日光浴兼ねて、出てきました。

直接では無いのですが、日光を感じる素材の外壁なので、日光浴と同じような気分が得られるようですし、効果もあるようなのです。

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Mme.シャノアール《あらっ、ポプリさん達も、今日は出て来たって事は、珍しくお客さんがいないんだね？

Mrs.サフラン《そうなんですよ。どなたかいらしたら、誰かが戻りますわ。ここの小さな庭でも外に出ているような気分になりますでしょう？

特別の壁面で、サンルームみたいになっているんですってね。

ポプリ《こう言う事に使われる科学の発達は宜しいですわね。国に居たら、この気温で晴れていたら、公園などで、裸で日光浴する人が出てきそうだわ。

北欧は特殊な気候ですからね。太陽にあまり当たらないと、鬱になりやすいんですよね。
特別な日光浴の施設が、ジムについて居たりするのよ。でも、海流のおかげで、皆が想像するほど寒くはないのよ。

Mrs.Sugar《サウナもでしょう？暑いのが苦手な私は、５分も入って居られないんですけれど...。

熱いサウナから冷たい湖や、プールに入るなんて、心臓に問題がある人は、堪らないわね。

サウナも色々種類があるそうですけれどね。

ジャンティ《此処ももう直ぐ、プールやジムが開くから、又サウナは一杯だろうね。

気持ちが良いからね。冷たいプールではなく、シャワーを浴びて、ロビーの脇の部屋で、裸でひっくり返って居るのは、気持ちが良いんだよ。冷たいジュースなど飲んでね。

Mrs.Sugar《昔は、サウナは無かったわよね。プールもリハビリ用のが在って、その後プールが出来て、ジムも完成したんだったわ。

外での暮らしだったから、朝の散歩や、ジョギングする人が結構いたわね。なんだかすごく遠い昔の様な気がするわ。

そう言えばシャノの店は、アートの学生が結構たむろしていたのよね。

Mme.シャノアール《あぁ、ビールは置いてあったからね。なんだっけ？日本のコンビニって言ったかしら？それを聞いたから、同じように、融通が効くキオスクにしたからね。

だんだん仕事範囲が広がったんけれどさ。Cafeだって、土地付きの小さなCafeでさ！２階にSugarは暮らしていたんだよね。懐かしいよねぇ。

その後Sugarの作る小物や服が売れ出して...。狭い店の中が、いっぱいになって来てね・笑　

お互いに、予定になく商売繁盛してきてしまって！２人でのんびりボケ防止に、店開きましょうだったのにねぇ～。

あの小さなCafeが、私は好きだったんだけれど、もう後戻りは出来ないわね。

こうして思い出しながら、話すだけになったねぇ～。時代に寄って変わるのはやむを得ないけれど、出来れば良い方向に変わって欲しいものだよ。

で、教授は今がピークで、最低の良いとこ取りで、後は逆戻りの文化にしていきたいのが、夢なんだろう。と何かと思い出話が多く出てくるようになったのは、やはり9年前は、結構昔なのですね。

　　　　　♥～～～～～～～『2013年のある日』～～～～～♥

Mrs.Sugarが最初に暮らしていた、土地付きロッジを改造した「にゃん亭Cafe」です。コーヒーと紅茶だけのCafeで、気が向いた時に焼いたハーブビスケットを、お客さんに出したりしていました。

Mrs.Sugarが最初に暮らしていた、土地付きロッジを改造した「にゃん亭Cafe」です。コーヒーと紅茶だけのCafeで、気が向いた時に焼いたハーブビスケットを、お客さんに出したりしていました。

自分用にパンを焼いたり、間の時間に編み物をしたりしていたのです。その内お客さんが、ビスケットを売って欲しいなどと言い始めました。

少し多い目に焼いて、売る様になったのが、だんだん注文が増えて、少し忙しくなってきたのです。

初めから、Cafeが気に入って、常連さんになった１人のミントさんですが、Mrs.Sugarが作った小物のデザインなどが気に入って、時々買って行ったりしていました。

そのうち買って行くお客さんが増えてきて、手縫いの服も、きちんとパターンを作って、ミシンで縫って、始末したりを手仕事ですると言うスタイルで、一緒に仕事と勉強を兼ねて“売ってみない？”とミントさんが進めたのです。

丁寧な縫製と、シンプルな洒落たデザインは、高級品にも見えます。ミントさんはデザインはあんまり得意ではないと思っていました。

でもパタンナーの腕前や、見極めるセンスは持って居るので、大学院が終わった後は、どうしようかと考えていたのです。

楽しみながら、ちょっと仕事が出来たら、一番理想的な仕事スタイルです。

そして、ポプリさんも、夏休み前に講師の契約が切れるので、再契約するか、帰国するかの話が出てきました。

Cafeが忙しくなってきていたので、少しパートで仕事が有れば、此処で暮らすのも魅力的だと思い始めていました。
何にもしないで、在留資格は取れないので、Mrs.Sugarに相談をしているのです。

その結果、ミントさんとポプリさんも、仕事を自ら作り出したので、留まる事にしました。

そんな夏でしたが、夏休みを短く取って、早くに戻って来たミントさんは、Mrs.Sugarとのんびりと、縫物をしたりして、売り物になる服の試作品など作り始めました。

もう注文がボチボチ入ってきていたからです。

その夏、ミントさんがいるからと弟のセージ君が、グライダーのライセンスを取ったので、家族よりも早くに、帰国してグライダーに乗るつもりでした。

国に引き揚げてる途中に、ふらっとどんな国なのか、此処の国に立ち寄ったのです。

ミントさんは昼間はCafeに居ると言うので、セージ君は彼方此方見学しついでに、お茶飲みにやって来てきました。その時初めてMrsSugarと出逢ったのです。

彼はまだ１６歳になったばかりで、ミントさんにも似た雰囲気の、チャーミングな少年でした。

特に忙しそうでは無く、帰国したらグライダーに乗るだけと言う話などを、珍しくMrs.Sugarと話しています。

グライダーのライセンスは、１６歳で取れるので、昨年の夏から講習を受けていたそうなのです。

その様な話をしているので、ミントさんはCafeでの倉庫内の整理など、力仕事をセージ君に、頼んだのです。

Mrs.Sugarとしても、重い物もあるので大助かりで、仕事が終わった後は、お茶やビスケットや、サンドイッチの大サービスで、雑談をしていました。

ミントさんから聞いたセージ君は、家ではあまり女姉妹とは話をする方ではなく、不愛想だと言う事でしたが、不思議な事にMrs.Sugarとは、かなり楽しそうに色々と話が弾んでいます。

Mrs.Sugarがセージ君から聞いた話では、家族が夏休みを過ごすバハマでは、本国でスポーツグライダーのライセンスを取るよりも、安い費用で取れるのと、講習を受けられる年齢も、１５歳から受けられたので、昨年から講習を受けていたのだそうです。

ついでにほんの気まぐれで、同じ建物内でスポーツマッサージの講習会もやっていたので、それも昨年から受けていて、最低年齢で今年ライセンスを取ったのだそうです。

その２人の話して居る様子を観て、ミントさんは暇があるなら少しCafeの雑用を、手伝って行くように言うと、帰国を伸ばして、結局は夏休み一杯滞在して行く事になったのです。

何かと雑用も有って、適当に手伝ってくれると、とても助かる状態でしたし、セージ君も気分よく手伝ってくれているようです。

空いた時間は国内をウロウロしたりしているうちに、あっという間に夏休みは終わる頃になり、帰国しました。

帰る時にはMrs,Sugarはセージ君に、アルバイト料を支払いましたら、その気の無かったセージ君ですし、初めての事なので戸惑ってしまいました。

ミントさんに”ちゃんと働いた分だけだから“と言われて、アルバイト料を貰って帰国しました。

ミントさんは、セージ君に帰り際に“長期休みは暇なんでしょうから、アルバイトに此処にきたらぁ。雑用をためておくからね”と言われ帰国したのです。

この夏休みには、Mrs.Sugarの昔の、友人のこむぎさんが友達のパセリさんと２日滞在で遊びにやってきたりもしました。Mrs.Sugarの移民先を見に来たのです。

彼女たちの感想は“本当に病院と大学以外は、何にもない愛想無い国なのね！Sugar物好きよねぇ”でした。

Mrs.Sugarは“だから観光になるようなものは、何も無いっていったでしょう。私は思っていたよりも、居心地の良い国でよかったのよ”と話していました。

此処はかなり北の方なので、秋が早く来早ければ９月の終わりには、夜には小雪が舞う事も有る、日本よりも寒い国です。
ヨーロッパの寒い方から来た人達には、温かい結構暮らしやすい国のようで、皆冬でも薄着です。

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そんな夏だったのですが、寒い方が好きなMrs.Sugarは、この国に来たら、アレルギーもだんだんでなくなりましたし、かなり体調も良く、元気に過ごせています。

先ずは周囲の人達が、気が楽なのです。海外での暮らしは、もともと好きなMrs.Sugarでしたし何よりも人間関係が、あっさり親切です。

お互いに助け合うのは当たり前で“やってあげた”と言う言葉を聞くことが有りませんし“頑張って”と言う言葉も聞きません。

もともと知らない人であっても、助けて欲しい時は“助けて欲しいのですがお願いします”と言えば気軽に助け合うのが、当たり前の決まり事です。

都合が悪ければ、誰か助けられる人を一緒に探せば良いのです。そんな暮らし方や考え方が、とても心地よいので、ギリギリ年齢で移民出来てラッキーでした。

その様な感じで、順調に２０１３年が終わったのです。セージ君は帰国したら、突然大学受験の勉強を、するようになったとミントさんから聞きました。

もう忙しくて、冬の長期休みなどには来ないと思っていましたが、冬休みは早々とクリスマスが終わったら直ぐにやってきました。
半日アルバイトして、後は家に帰ると猛勉強していたょうなのです。

此処の大学を受験する気らしく、意外とちゃっかりと、知り合った大学生や研究員などから、受験の傾向など聞きだしていたのです。

　　　　　　　　　　　　　　　storyteller🐑