『2016年冬』自宅療養、リハビリ通院になりました。

暫く入院しましたが、セージ君の強い希望もあり、自宅療養しながら、毎日リハビリに通院です。重症だったわりには、回復が凄く速かったのは、自宅で看護したからかもしれません。看護する家族は大変ですが、場合によっては患者は、精神的には回復が早くなるようです。
Mrs.Sugarの治療は、大胆に実験的に行われました。それはこの国の国民である以上は約束事で、入国の際に書類を提出してあります。

今回の様に本人が意識がない時も、家族は説明を受けますが、本人の了解が必要なのです。そこで緊急時もあるので、前もって書類は提出してあるのです。
Mrs.Sugarの了解通りに、出来るだけ薬物を使わないとか、術後のリスクが少ない方法を取る事などが、契約書に書かれているのです。

そして、特にMrs.Sugarは植物人間になる事には、同意していませんし、万が一亡くなっ後は検体として、体は提供することになっています。
でも、今回は麻酔もその他も、鍼麻酔を使ったり、術後の薬なども最小限使用の治療第一号です。かなりアナログな治療をしたのです。傷跡の腫れなども氷で冷やす事で、自己治癒力頼りなので、手間がかかるのです。

後は皆が意識が無くても、沢山声掛けをしたり、体をマッサージするとか、手を触れる事で刺激を与えて回復を早める方法を取りました。本当の所はまだ結果が解らなかったのですが、セージ君の希望もあったので、かなり早い目に自宅治療に切り替えました。
セージ君は、勉強もしなくてはならない時なのですが、完璧に看護すると言う事で、細かくチェックしながら記録を付けて、ノートにも書いたのです。後は交代で往診をしに来ました。

皆は愛する家族の手で看病するのが、自己回復力も早いのではないかと言う実験です。衛生面などその他まだ病院の方が良いと言う意見もありましたが、思い切って実験でした。今回は大成功だったようなのです。
　
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Mrs.Sugar《いつの間にか、今年も終わりになるわね。なんだか怪我したのが、夢のような気がするわ。アンジェの姿見た時から、私はずっと夢を見ているかと思ってしまったのね。
そう思った途端に、アンジェとMrs.マーシュがもみ合い始めたので、止めに入ったとたんに、突き飛ばされて私は側溝に落ちて、そのまま真っ暗になって！何でアンジェが居たのかしら？

セージ《そうだね。全く信じられない事やる奴だったんだよ。努力した結果でなくて、たまたまラッキーで、おいしい話に乗ってしまったから、傲慢になって彼女の強気な性格が、悪い方に使われてしまったんだろうね。

撮影チーム員としてどさくさに紛れて、入国したんだそうだよ。で、出発便まで僅かに時間が有ったので、前暮していた家にイリスが居るかと、覗きに寄ったらしいよ。もうそれが違反行為なんだけれどね。

Mrs.マーシュがイリスを送り出したのを見て、熱烈シーンに逆切れして、イリスが見えなくなったら、Mrs.マーシュに嫉妬して殴りかかった時に、Sugarが通りかかったんだよ。止めにはいったけれど、やっぱりSugarは体が小さい目だから、吹っ飛んで深い目の側溝に落ちちゃったんだよ。

たまたま、蓋が外れていた所だったんだ。アンジェは助けるどころか、一目散に逃げて行ってしまって、即パリに帰ってしまったんだって！

Mrs.マーシュが一人では助け上げられないから、大至急連絡して助け出したんだよ。凄く狭い所に落ちちゃったんで、助け上げるのが大変で、少し時間がかかってしまったんだよ。

Mrs.Sugar《それで、アンジェはパリで逮捕されたんですってね。ポプリさんから聞いたわ。でも私は無事回復したし、私たちが話し合いで解決したという事にしたから、始末書で済んだんでしょう？　
ポプリさんが、気の毒なくらい気を使って...。彼女は親戚なので、却って気の毒な被害者になってしまったわ。

Mrs.Sugar《そうしたら、アンジェはこのまま、お仕事も続けられるように、なったでしょう。訴えてしまったら、彼女は犯罪人になってしまって、仕事はキャンセルになってしまうでしょうしね。

スタッフが目を離して、自由に出歩かせた雑誌社の人たちも、監督不行き届きと言う事で、始末書提出したらしいわ。

ポプリさんがセージの対応に、お礼を言っておいて欲しいって言っていたわ。やっぱりセージは思いやりがある方法を取って、嬉しいわ。

セージ《余計な事はしたくなかったけれど、一応被害者の夫として、色々弁護士と相談したからね。本心は凄い腹が立って居るんだけれど、Sugarもきっと俺と同じ事して穏やかに済ませたいと思ってさ。

ポプリさんは姪だと言うだけで、関係ないのに、気を使ってしまうだろうからね。せっかく皆仲良くしているんだからさ。

一時はかなり状況は悪くて、命が助かっても、脳に障害が残るかも...って皆必死に治療してくれたんだよ。

Mrs.Sugar《そうなのよ。時々話し声が少し、聞こえていた時があったのよ。此処の病院の人達は、素晴らしいと思うわ。

必ず側に誰かついて居てくれて、返事は出来なかったけれど、何か声は掛けてくれていたのが、ちゃんと刺激になっていたわ。

人は間違いも犯しやすいわ。このことでアンジェが、生き方を良い方向に変われたら、きっと良い仕事が出来るマヌカンになると思うわ。

セージ《そうだと良いんだけれどね。でも、俺はアンジェの事は絶対に許さないよ。謝って済む事と、済まない事があるんだよ。

彼女は割り切りが凄く良いんだけれど、あんまり反省をする方では無いようだからね。似たような事を、繰り返す事も有り得るよ。

それをポプリさんは何時も、心配していたもん。俺に変な誘いをかけてきたのも、安く見られたもんだよ。バカにするな！だよ。

男は皆、自分の思うとおりに出来ると思っているんだ。俺はSugarが、俺の何か悪運が被ってしまっているように気になっているんだよ。

勉強はするけれど、研究開発のペースはゆっくりじっくりやって、ブレーキをかけるようにしていたんだけれどね。俺がラッキーって思う事があると、Sugarが何か嬉しくない事が有るような気がしてさ。

Mrs.Sugar《それはたまたまじゃぁないかしら？セージがずるい事したり、問題のある事している訳じゃぁないんですからね。人は何時も良い事ばかりではないわ。良く努力もしていると思って居るのよ。当然の結果よ。

でも、運が強い人っていることは確かよね。リヴェール教授みたいにね。大きな夢をもって、それに向かって努力し続けて夢が叶ったのよ。

運よく学生結婚して、同じように医学部の学生同士だったマリアンヌさんが、沢山支えたから出来た事だって言っていたわ。

教授は一番の功労者は、マリアンヌだって言って、プライベートではとても大事にして
いるわ。ずっと2人の結婚生活は落ち着かなくて、大変だったみたいですもの。２人の仲が危ない時もあったそうよ。でもそれを乗り越えて、今の２人だそうよ。

Mrs.Sugar《やっぱり、一緒に過ごす時間つくりには、苦労したみたい。でも夫婦は出来るだけ一緒に居ないと、意味がないからって...。

西欧は出張とか、何かと夫婦一緒にが認められるから、まだ良いわよね。此処は教授夫妻が苦労したから、仲の良い夫婦生活が送れるように、出来るだけサポートしてくれますしね。その方が、良い仕事をみんながするんですってよ。

セージ《そうだね。だって一番大事な事だろう？こむぎさんから前に聞いたんだよ。日本人は良い夫婦は空気みたいな存在なんて、信じられないよ。空気読めとかもね。それだけは、俺は日本人は理解できない事だよ。

なるべく鬱陶しく感じないようにするけれどさ。Sugarも俺と結婚したから、つましく暮らすことになっているけれど、欲しいものが有ったら買っても良いんだよ。

ブランド品が良ければ、たまには質が良ければそれでも良いしね。

俺が、たまたま欲しい物が少ないだけでさ。何時も着るものは、大概Sugarが作ってくれるから、凄い沢山あるし...気に入っているしね。嫌な事は嫌だって言うんだよ。

Mrs.Sugar《うっふ！そうね。嫌な事なんて無いわよ。むしろ気を使ってくれ過ぎる方が嫌だわ。嫌な時は言うから、セージの好きなようにしてくれて良いのよ。
セージが買うのは、靴くらいかしら？下着は不要派ですしね。万が一必要分は、シルクのが有りますものね・笑　下着を穿かない人が案外多いのには最初は驚いたわ。

でもシャツの下を巻き込んで着るから、あのカーブのあるシャツで、丈も十分あるって知って納得だわ。

セージ《あぁ、歳とったら、寒く感じる様になったら、あのリハビリ用のオールインワンみたいなので、で良いだろうからね。
うん、セパレートのも作るから、下着はそれでよいんじゃぁないかな？

Sugarは何か欲しくないの？下着類くらいしか買っていないだろう？コスメもいらないし、そういえば、あのパヒュームのJOYは今無くなったんだってね？

大びんを何個か買っておいてよかったね。チェストにボトルを入れておくだけで、いい塩梅に香りが移るんだよね。

Mrs.Sugar《そうそう、もう無いみたいよ。まだ封を切っていないものがあるから、まだ何年も必要ないわ。私達だけでなく、此処の人たちはあんまりショッピングが趣味の人は居ないみたいよね。

私はコスメの匂いが苦手ですから、スキンケアも薬用オリーブオイルで、すべてまかなっているのよ。色気ないわよねぇ～笑

私が男なら、コンパクト見ながらリップ塗っている女性など、セクシーだって思うんだけれど！そう思うけれど、私自身はやらないものね？

セージ《へぇ～。そうなの？そう言うのがセクシーなのかぁ？ミント達なんて年中そうやっている方だけれど、少しもセクシーだとは思わないぜ。

俺は全然興味ないよ。うちは女ばかり居たからか、そんなシーンは日常的でさ、もうあの匂いが鼻につくよ。それ程厚化粧はしていないみたいだけれどね。

俺も好きな匂いってあるんだよ。それはSugarの匂いかな・笑　
Come to my side more today.I''d like to cuddle up and have time for today.

Mrs.Sugar《I always feel your warmth.Your words always delight me.

セージ《The only heaven I’ll be sent to. Is when I'm alone with you.

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Mrs.Sugarのリハビリは年があけても、まだ通う事になっていますが、取り合えず驚くほど速く回復です。2016年はセージ君にとっては、ドラマチックな年になりました。

天国と地獄を行ったり来たりした感じの年でしたが、とりあえず乗り越えて、幸せな気持ちで年を越せそうです。来年こそは、穏やかな日が続くことを願っているセージ君です。
肉体的に痛い思いをしたり、苦しい思いをしたのは、Mrs.Sugarですが、精神的に辛い思いをしたのはセージ君です。でも、きっと彼が強い大人の男性になる為に、必要な試練だったのでしょう。幼い時の祖父のスパルタ教育以外は、全く何事もなく育ったのです。

今回彼なりにベストがつくせたのは、あの教育が有ったからかもしれません。まだ成人前なのに、しっかり夫として、妻の世話が出来たのですから、将来への自信につながる実習になったのだと、思っている様です。

　　　　　　　　　　　 storyteller🐑