マティリアル研究室もお茶飲みに...

マティリアル研究室は女性ばかりで、メィスも仲間に入り、すっかり落ち着いた雰囲気で過ごして居る様子です。大使補佐官の妻スーザンの妹のゼルダが、帰国時期が過ぎているのに、帰国せずにマティリアル研究所の事務その他雑用係のアルバイト雇用をしてもらって、頑張って滞在しています。

すっかりこの国が気に入って、出来たら滞在したいのです。しかし、一時大使補佐官の妻スーザンの都合で、暫く代理事務でやってきたのですが、もう用事は終わったので、帰国しなくてはならないのです。

滞在したい理由は簡単明瞭で、独身男性が多くて、学び舎の国なのに、意外とお洒落で身ぎれいな超クールな男性が多いからな様です。自国にも特別大使のライモンみたいになかなかのハンサムな人が少なく無いお国柄ですが、小洒落たと快適な人は居ない国です。大使館からは早く帰国するように言われているのですが...。

ミレイユ助教授が“雑用の短期アルバイトで使っても良い”と滞在を少し伸ばしてもらえたのです。
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メィス《ゼルダは大分仕事が慣れてきて、よく働いてくれているわね。中の教室も迷子にならずに、辿り付ける様になったじゃぁ無い？

ビアンカ《地図を描いてみながらの届け物なのよね。資料やその他のデリバリーは、まめに行ってくれるのは助かるわ。手を放したくない時があるのよね。

ミレイユ准教授《良いエクササイズになって、良いんじゃぁないの？大至急で小走りで廊下を進めば、発電効果もあって良いのよね。

ゼルダ《体を使うのだけは、私結構得意なんですよ。陸上競技や体操などやっていましたし、ダンスもね。動くのはまだ年齢よりは、若々しく動けるわ。色々な所に行くのは、スタッフの人が見られるから、楽しみよ！ウフフフ、、、、。

ミレイユ准教授《解り易い人なのね。勉強する気が有れば、此処のカレッジとかで勉強して、資格取れば、在留許可が下りるかもしれないのにね。

理工学部は無理だとしても、アートカレッジの中にも色々な科があるのよ。ダンス好きならバレェとか、オペラや音楽、絵画デザイン服飾とかね。

服飾は此処でも、ユニホームなどの製作が出来るんじゃぁない？今はミントスタジオに頼んでいるけれどね。直ぐに試作品が作れるのは悪くないわよね。

まぁカッコ良いファッションではなく、入院患者の服とかパッと脱げるパンツスタイルのおむつとかね。

寝たまま着替えが楽な入院患者の服とか、色々あるのよ。私達はその素材の研究をしているのよ。オペの時のガーゼとか、包帯とか色々ね。興味が無かったら面白くない地味な研究開発ね。

ゼルダ《やってみるわ！って言いたい所ですけれど、お洒落なファッションであっても、私は作る派でなく買う派だわ。

学校の成績は、そこそこ赤点取らないで、落第はしない位よ。でも、理想の彼はインテリジェンスが有り、ユーモアも有りルックスナイスが良いわ。

ミレイユ准教授《ま、恋愛は自由ですからね。只出来上がったカップルや、夫婦の中を壊すような事は厳禁よ。マナーは守って頂戴ね。

教室の責任者の私や、特別大使などに迷惑がかかるわ。監督不行き届きだってね。特にDrマリアンヌはそう言うのに厳しいわ。

ゼルダ《ミレイユさんのお姉さんでしょう？フランス人よね。愛の国の人は恋愛には大らかだと聞いたけれど、お堅いのね。

メィス《シングルの人の恋愛は、トラブらない限りは結構自由よ。かなり楽しんで居る人も居ると思うわ。
私はBFと同居しているけれど、今の所結婚予定はない共同生活者同士よ。

ビアンカ《私もBFと同棲したばかりですけれど、結婚の話はしていないわ。彼は地味で真面目で、穏やかで平凡な人ですけれど、一緒に居ると安心できる人よ。私が好みの雰囲気だったから、アタックしたのよ。

不器用な人だけれど、私がにぎやかなので、押さえてくれるくらいの人が良いのよ。

メィス《ビアンカは、彼を見る為に何度も用事作って私の所にやってきたわね・笑　フランツはあまり教室から外に出ない人ですからね。多分出た時は、教室中で一緒にお茶のみに行った時くらいだわ。良く見つけたって思ったわ。

でもこの人ちょこちょこ来るから、顔は覚えて貰えたのよね。

ビアンカ《ミレイユ准教授は結婚しているのでしょう？特別研究員ですってね。かなりの実力者だと聞いたわ。そんな人と何処で出逢ったのかしら？

ミレイユ准教授《講習会の時に初めて出逢って、ドキーン！としたのよ。見た目とか、身分だとか関係なくね。

ですから、その時はそのままでしたけれど、姉のマリアンヌに誰か聞いて、次にどこに行けば逢えるか調べてもらって、２回目に見た時は“もう絶対にこの人！”と思って、そのままデートに誘って、独り者だと確認して、プロポーズしたのよ。

ゼルダ《凄い積極的！で、ジョルジュ研究員は何だって返事だったの？Drマリアンヌの妹だって言ったの？

ミレイユ准教授《言わないわよ。そんなのパワハラになっても困るでしょう？私は結婚したいと思うのですけれど、そのつもりで付き合って欲しいって言ったのよ。

３ヶ月位付き合って良かったら結婚したいって言ったわ。　ムードがある言い方では無かったけれど、それが良かったみたいなの。

３ヶ月間は出来るだけ少しの時間であっても、逢うようにしたのよ。

メィス《色々ねぇ。私は告白する前に失恋しちゃって、その彼の友達もなかなか素敵な人柄だったのよ。本当に好きな人は、もう話す機会は幾らでも有るんだけれど、まるっきり異性として診られていなくてね。

で、“絶対に無理だと思うよ”ってセージに言われてね。セージは子供の時から知っている弟の友達でね。だから、何も言わないのに私の気持ちが解ったみたいで...。

それで、セージが彼の所に脳の事を時間が有る時に、色々聴きに行く時に、強引について行ったのよ。何度か行ったのに、嫌な顔しない穏やかな人でね。元々好感持っている人ですし、誰かさんの者になる前に、ゲットする努力をしたのよ。

ゼルダ《メイスは凄く魅力的で、美しいものね。見るからに聡明ですし。そんな人に情熱的に迫られたら絶対よね。でもどちらかね。とことん誠実にストレートにか、セクシー瞳で見つめるとか...。

私はどちらとも言えないですものね。平凡にデートして、程よく親しくなったら、相手から告白してくれたら一番良いんだけれどねぇ。
本当はこの国に来たばかりの時、ライモン様のお友達のセージ君を見て“なんてセクシーでチャーミングな人なの💘”って思ったのよ。

私よりは若いと思ったけれどもうその場で抱きしめたくなったわ。その後学内や図書館等言ったら、色々なタイプのクールな男性が沢山居て、学術優秀な人材ばかりの国と聞いていたけれど、イメージとは全然ちがって！ため息がでちゃうわ。

ミレイユ准教授《セージは多分、一番若い研究員ですけれど妻帯者よ。それに彼の好みは、貴女では無いわ。

例え独身だったとしても、誘われても丁重に断られると思うわよ。若くてもジェントルマンですからね。かなり親しくなると、フランクに付き合うけれど、良い子だと思うけれど無理ね。ライモン様のお気に入りのご友人でしょうね。

ライモン様もなかなかハンサムで、上品な方だけれど、側に居てもデートに誘えない格の違いを感じるでしょう？

ゼルダ《そうなのよ。以前は婚約者候補者が数人いらしたのよね。でも継承権放棄されて、大学時代の仲良しの中から、奥様を選ばれたんですけれどね。

格が違う方ですけれど、学生時代のご学友と言う事で、別格だそうなのよね。お子様が生まれたら、継承権放棄されているとはいえ、民間人とは一緒では無いでしょうね。

放棄なさる時も、持病がおありですから認められたようなものですからね。年中見ていますし、話しも気軽にして下さるけれど、本当に色も白くて美しいお姿なんですよね。

メィス《確かに別世界の人よね。あれは何なんでしょうね。セージは不思議な子で、私達と一緒に普通に付き合えるんだけれど、大使と居ても違和感が無いですしね。

ビアンカ《メイスだって、国に帰ったら家は貴族様でしょう？弟さんもリヴェール教授の秘書になられて、なかなかのスパニッシュな独特の顔立ちだわ。一番情熱的な男性かもしれないわね。でも、何処か気弱な雰囲気よね。

以前はセージ君と何時も一緒に居たでしょう？だからなのか、セージ君の爽やかパワーには、負けて居たわね。でも、今セージ君の親戚のハンサム君がターナー教室に居るわよ。

メィス《あそこもメンバーが変わって、若い独身男性が新しく加わったのよ。検査技師の若い子も、ターナーと同期生くらいの頭良さそうな、ちょっと風変わりな研究員が居るわ。
その内縁が有れば、休憩時間にここら辺りで出逢うんじゃぁないのかしら。こう言うのも縁なのよね。ま、セージは顔見知りになっても、多分話はしないと思うわ。以前不愉快な思いした事があるから、ガードが固いのよ。

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皆でまだよく知らないゼルダさんの様子を見ながらの会話です。ゼルダさんも、元気で明るくて、可愛い顔をしているのですが、感情もろだしであけっぴろげな感じに、いささか戸惑ってはいるのです。

今迄は国外追放になったかなり活発で自由奔放気味と思われて居たアンジェリカが、おしとやかで上品に感じられるくらいなのです。大使館の人達は又独特の官僚スタイル雰囲気があるのですが、ゼルダさんは突然変異みたいな雰囲気の女性です。

スタイルも気を付けて居るだけあって、なかなかですし目に着きやすいタイプだと思われますがまだ、何処からも声が掛からなくて、何となく要注意している女性です。

                                           Storyteller@Sugar