此処では全員が納得ずくで、何処の誰が入院しているかは、当たり前にマル秘事項です。外気浴に外に出ることが有っても、患者同士が出会う事はありません。
西欧諸国は「昨日の敵は今日の友」またはその逆もありうるのです。島国とは違うので、それで結構ややこしい事があるのです。
その様な事情プラス、もっと大きな重大事態が起きて、国が無くなってしまうような事態や、地球はどの様になるか判らなくなった時に、正しく判断して建国したり、協力してもっと大きな災害が起きた時には、協力して生き残っていかないとならない事をリードしなくてはならないような人が会員です。
大小さまざまな国の財団であるとか科学者とかの極身近な者が入院しています。今日の患者B夫人もその様な一人です。かなり高齢になっていて、車椅子移動ですが、室内では杖歩行が出来るように、此処に入院してリハビリなどして留まっているのです。
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患者B夫人《こんにちわ皆さん。今日は外気浴を少ししてきたんですよ。こちらに移って、景色に変化が見られて、良ございましたね。森の先に海？湖が時々キラッと太陽の光で見えるんですね。
ほんのひと時ですが...。気分転換になりますわ。
Drトーマス《そうですか、外からは病室が有ることは見えませんけれどね。ですから安心していてください。以前よりも外気温に合わせて、エアコン設定が変えてあるので、寒かったら直ぐにナースに言ってくださいね。
Drカルディ《何かなさりたい事などが有りますか？やりたいことが有る時も言ってください。体調が宜しい時は、何かやってみたかったら出来るだけサポートして、可能な限り出来るようにお手伝いしますよ。
Mrsロリエ国際看護理事《私達も何時も今日が一番若い日ですから、今やりたい事は出来るだけその時にやりましょうって言うだけではなく、やる様にしているんですよ。
気持は“その内やれば良いわ”と思う事が多いのですけれど、その内はなかなかやってこない時が有ったりしますでしょう？B夫人は経験上色々体験なさってご存じでしょう？
ナースクミン《私など、何時もお知恵拝借が多いんですよ。子供の扱い方ですとか人との関わりあい方とか...。みんな役に立つお知恵ばかりなんです。
患者B夫人《わたくしも昔先輩世代の方から教えていただいて、良くなることはどんどん伝えて、利用しないともったいないでは無いですか？
自分は違うと思っても、聞いて置くと間違った方向に行った時に、聞いた様に方向を変えてみたら巧く行った事もし少なく無いですからね。歳取って来てから、気が付く事もありますしね。
Drトーマス《そうですね。生き方上手な方は、病気もしにくくなるようですよ。不調原因は不明と言う医師も居ますが、100％とは言いませんけれど、大部分は暮らし方の見直しで、脱却できる事も少なくないですね。
此処で過ごされると、自己治癒力で、良くなる患者さんは少なく無いですよ。それでもねぇ、治られて帰国されると環境が思い通りに出来なくて、結局此処へ定期的に入院されてと言う患者さんも多いですよ。
自分ひとりで暮らしている訳では無いですから自宅に戻ったら、周囲都合に合わせないとならない事は多いでしょう。ご苦労様ですね。
ナースクミン《私達は見守りと話し相手等しか出来ませんけれど、後は担当ドクターの指示に従って！いけない事は、ハッキリと申し上げるだけです。
でも人を使うのが上手な方が多いので、ノセられないように気をつけませんとね。B夫人の様に品行方正な方だと宜しいのですが、調子が良くなってくると、やはり元気な方は暇ですから、悪戯なさる方もいらっしゃるので、必ず２人体制でですよ。
患者B夫人《Ohohoho、、、。そんな気持ち判らなくもないですよ。私はもう高齢ですけれど、長生きするのも頑張らないとならない事が多いですからね。
でも最近は便利になりまして、インターネットと言うもので、昔見た映画とかが見られましたり、読書したい時は、目が疲れますから、本を読んでいただいたりしてね。
世界情勢もインターネットで、観る事も出来るのは便利ですね。でも今はコンピューターとは言わないのですか？こちらでは普通のコンピューターと、この国だけのコンピューターが有ると聞きましたけれど？
Drトーマス《コンピューターは世界中に散らばっているネットワークを、ケーブルで繋げて、使う機械と言えば解り易いですかね？ですから、世界中と繋がっているコンピューターと、此処だけのネットワークとしか繋げて居ない物と使い分けているんですよ。
此処の中の業務用はプライベートネットワークなので、コンピューターウィルスなどに感染する事は無いんですよ。でも普通の動画を見たり、ショッピングしたりは、国外と繋がっているので、セキュリティをかけていても、感染する事はあるんです。僕も凄く詳しい訳ではありませんが...。
Drカルディ《最近ランサムウェアの感染が多いそうですし、トロイの木馬もどきのサギも出てきていますからね。私は余り、パソコンには詳しくないのですけれどね。
患者B夫人《そのウィルスって人には移らないのですか？私はもうこれ以上新種のウィルスとか、色々出てきたら。もうホーキングさんがおっしゃった世界に予想以上に早くなっているとも聞きましたわ。
まぁ、私の年齢になったら、心配する事は有りませんけれど、貴方達若い世代は大変ですよね。
Drトーマス《そうですね。人間同士が化学兵器使って、空気を汚して殺戮し合っている場合じゃぁありませんね。最先端も良いのですが、エネルギーの使い過ぎにならないようにすることで、まずは少しでも温暖化その他を考えないとですね。
Drカルディ《B夫人のお国でも、此処の様なシェルターも作り、不便な暮らしを楽しむコロニーを作られていらっしゃるのでしょう？今彼方此方に増えてきていますからね。
Mrsロリエ国際看護理事《それが少しづつ広がれば、きっと良い環境の地球になるのではないでしょうねぇ。でも一気にそうなる訳では有りませんから、まずは何か危機を感じた時は、閉じこもれるシェルターのあるコロニーを作って居るのですよ。
患者B夫人《あらっ、Drマリアンヌいらっしゃいました？
Drマリアンヌ《いえ、今ミーティングを終えてきたんですよ。B夫人がコンピューターウィルス感染が移るのでは無いかと心配なさっていたと聞きましたよ。
Drトーマス《今ね、説明していた所なんですよ。ウィルスでも移らないとね。その他色々な話をしていたところです。
ナースクミン《B夫人はロイロな事をご存じで、昔風の暮らしは無駄がなく、なかなか地球に優しい暮らしのお知恵拝借が出来ると申し上げて居たんですよ。
元気に長生きして、色々教えていただけるのは、とても役に立ちますね。
Drトーマス《僕はまだとても不便な、無医村などで研究生活もしていましたが、役に立つ知恵も教えて貰いましたからね。
全てその様にするのが良いとは思えませんが、今は科学の発達が人間の健康などにも影響を及ぼす位まで、浸食してきていますからね。
患者B夫人《そうですよ。私はロボットなどに介護してもらったり、世話焼いて欲しくは無いですよ。人の温かさや思いやりはハートがあるからでしょう？
只録音された様な声で、慰められたりしても、嬉しくも何ともないですね。そんな物の世話を受けなければならない自分が悲しくなると思いますよ。
Drマリアンヌ《此処ではそのような事はありませんよ。それでも若い人には、お下の世話は恥ずかしいから、ロボットの方が丁寧に扱えるなら良いのでは？と言う意見もあるんですよ。
聴けば確かにかもしれませんしね。ですからそれも考慮して、今は義手や義足、人口内臓等は研究開発しているんですよ。
Drカルディ《五体満足に使える者には理解できない、精神状態もありますしね。特に排泄やその他の生理現象の対処は、自分の手などで出来るようにと言う希望が多いですからね。優しい看護者等であっても、とても恥ずかしくて嫌な事ですからね。
患者B夫人《あぁ、そう言う事なら、解り易く想像が付く事ですし、とても大事な事ですから、各財団その他から研究費が出せるのではないですか？人間の尊厳にかかわる事ですからね。私も何時も気にかかっている事ですよ。
幸い今は自分でトイレには行けて居ますけれどね。でも、かなり前から尿取りパッドは使っていますよ。女性は出産すると、必要になる人が多いでしょう？男性もでしょう。
それらのパッドは今は此処で開発されたものは肌触りも良いですし便利に使っていますわよ。あの小型の、超音波滅菌乾燥洗濯機（UWD）に自分で放り込んで、スイッチいれれば綺麗になって居ますからね。廃棄処理もしなくて良いですから、あの様な機械は良いですね。
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と話は彼方此方に飛びますが、診療所にはこのような心配事の話にやてくる患者もいるのです。B夫人は高齢ですが、認知症にはなって居ませんから、このような雑談の中からも、これからの世の中に必要な研究費などの寄贈は有るのです。
そう言った事は、真剣な話合いではなく、雑談の中で思いついたりするので、他愛無い話を沢山するのも大事なのです。リラックスして話をするから、本音が話せたりは少なく無いのです。
Storyteller@Sugar
