イリス君は仕事が合っていたようで才能発揮です。

今日はリヴェール教授達と、秋からの仕事の予定のミーティングがありました。病院の主たるドクターと、研究所の方のＴＯＰの人達と集まって、夏休み中のプランを打ち合わせです。

暗記が得意なイリス君は、出席してリヴェール教授のスケジュールを教授に伝えて、話し合った内容を、聞きながらＰＣに打ち込み、暗記もします。

かなり得意の分野なので、大分慣れてきました。彼は歩く、スケジュール表みたいなものですが、リヴェール教授も、とても楽になりました。

彼も年々加齢に向かうので、時には記憶違いなど起きて来るでしょう。今までは何も問題はありませんでしたが、とても煩雑に予定が入るので、疲れる様になってきたのです。タイミングよくイリス君は移動したようです。

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モーリス学長＼いやいや、やはりなるべくゆっくりペースでやる予定だけれど、オリンピックが終わるまでは、何かと予定はいっぱいだなぁ。

イリス君大丈夫かな？　疲れるだろう？

ジョルジュ＼その内に慣れるでしょう。イリス君にしては、かなり早く順応できているからね。まだ手順に時間がかかる時があるようだけれど・・・。

イリス＼はい、早く慣れる様に、努力します。

モーリス学長＼あんまりね緊張する事はないですよ。失敗したって、今は問題は無いんですからね。リヴェール教授もそのつもりでいますからね。

ジョルジュ＼そうだよ、誰だって、皆失敗はするんだよ。少しずつ減らして行けば良いんだからね。イリス君は緊張症なのかい？早くより、しっかり記憶している方が大事だからね。記録は撮っているんだろう？

イリス＼そうなのです。録音も必ずして、記録してあります。だんだん直ってきてはいるんですけれど、今回の移動は僕にとっては、自分の欠点を変えるには凄く良かったんです。

今まではずっと、歳下のセージや姉のメィスに、つい甘えてしまっていて！特に苦手分野はかなり頼っていたと思っています。

それに新しいものを０から生み出すのは、得意ではないのです。作業には時間がかかりますし、要領よく出来ないのです。

セージには随分フォローして貰っていたと思います。他の人にもですが・・・

モーリス学長＼ただ、夏休みとかが、不規則にしか取れなかったりする時があるからね。

でも教授は今年は“しっかり夏休みは取る”と言われていたから、君も今年は休んでおくと良いよ。ま、呼び出しがかかる事があるかもしれないけれどな。

イリス＼はい、僕は産休をかなり続けてもらっていますから、セージやエルダー達みたいに、有給などがいっぱい溜まっている事は無いんですよ。

ジョルジュ＼彼等は長期休みに、講習会や資格試験取らせちゃったからね。家に居ても休む時間より、勉強ばかりが多かったんじゃぁないかな・笑

勉強と試験が忙しい時だったけれど、忙しいついでの方が良いだろうと教授と相談して強制的に取ってもらってしまったんだよ。

モーリス学長＼セージ君など、考える暇なくやらされたと言う感じだっただろうね。

イリス＼そうみたいですよ。あいつは引き受けたら、誠実だから・・・でも、今回が最後にしたいって言っていました。

モーリス学長＼今度はそれなら、イリス君はリヴェール教授の側に居るんだから、何か言い出したら、ブレーキかけて上げられるんじゃぁないかな。

ジョルジュ＼僕も教授の側からは離れるからね。今までは側に居たから、どうしても役柄、アクセル踏んじゃうようになってしまったんだよ。

僕が講師をやる立場だったからね。リヴェール教授も、もう少し仕事は整理されると良い時期ですからね。

今回の新しい教室の立ち上げと、移動は良かったんじゃぁないのかな。でもあと1年の辛抱だよ。

それが終わったら、この国らしい以前の雰囲気に戻して、それでも仕事量は増えるんだけれど、気持ちは楽になると思うよ。

イリス＼僕はよく判らないのですが、来年の東京オリンピックは、かなり大事な大きな仕事みたいなんですね？オリンピックを利用してでの、大気汚染対策問題の会員集合で・・・ですよね。

モーリス学長＼内容は、気候や色々な事が無ければ、仕事内容は将来の為に、一緒に次世代たちに残す財産作りの為に大事な顔合わせなんだよ。

なるべく多くの国の、賛同してくれる科学者や、国の代表が集まって、顔合わせをしておくのは親しみがもてるだろう？

ジョルジュ＼ただ、世の中にはそんな考えを快く思わない人や、国もありますからね。

放っておいてくれずに、ＴＯＰでやっているラファエル特別研究員などは、心無いテロに狙われやすいんですよ。

一番は誘拐でしょうね。身代金が一番欲しいでしょうからね。絶対に払いませんからね。払っても払わなくても、生きては返さないでしょう。

気候や、天災やの危険も多い時期のオリンピックですから、場合に寄っては、そちらの危険も伴うかもしれません。

イリス＼Mrs.Sugarも同行するんですよね？

モーリス学長＼そうなんですよ。まったく皆知識が無いですからね。何か遭った時も何もなかったにしても、東京に詳しい彼女の力が必要なんですよ。

ゲリラ豪雨と言うのだけは、この間教授達が２泊３日で行っている間に体験して、驚かれたそうですよ。

ジョルジュ＼Mrs.Sugarには簡単な事は聞いて行ったんですけれど、想像以上だったそうですよ。

地震体験出来る所もあって、体験してきて、これも又驚いて来たんですよ。又驚きに行って来ると言っていましたよ。

イリス＼そうですか、皆元気に帰って来てくれると良いですね。ニュース見ていますが、地震も起きているし、台風や豪雨や、その他車の事故も多いし！

モーリス学長＼ま、ヨーロッパも今までにないような気候に、なって居る所もあるからね。地震の心配は今のところ無いはずだけれどね。

地球も生きているから、どのように変化するか何とも言えないよね。

ジョルジュ＼本当にそうだよね。

イリス＼凄い時期になって来たんですね。うちの子供達が、どのように生き抜いていくか考えて、逞しく育てないとですね。

もう直ぐ下の子供も、Dr.ローソンの所と一緒に精密検査は受けるんですけれどね。何処にも異常が無いと良いんですけれどね。

モーリス学長＼そうだね。まぁ、何か異常があっても、最近多いのは先天的に視覚や聴覚に異常があったり、何て言うのは多いからなぁ～。

ジョルジュ＼でも、全く問題ない場合もありますしね。ミレーユも子供が欲しくなったようなので、産むならもう高齢出産になる年齢ですからね。

余計に異常が出やすいから、考えないとなんですよ。

イリス＼産まれる所には産まれるけれど、欲しくて仕方が無くても、出来ない夫婦もいるしねぇ～。

うちは僕が姉と年子だったからなのか、年子になりやすいのか、年子になってしまって！男女が逆ですけれどね。

モーリス学長＼今年はカップルになった人も多いし、でも年子はまだ母体が回復して居ないからね。気を付けてあげてください。

一緒に暮らしてはいないけれど、こういう時は刺激されやすいのか、カップルが増えそうだから、ファミリータイプの部屋も考えないとだよ。

ジョルジュ＼地下に増築しているんでしょう？横にでしたかな？

イリス＼そうなんですか？完全に地下都市になるんですね？音とかしないし、気が付かなかったなぁ。

イリス＼少し楽しみでもありますね。未来住宅はどうなっていくのか、僕は都市計画のようなのを考えるのは、苦手ですけれど...。

きっとセージの所などは、Mrs.Sugarは若い時の仕事関係で、きっと興味深い話で盛り上がっているんじゃぁないかなぁ～。

モーリス学長＼そうだね。この中の部屋も、元はSugarさんが工務店と昔打ち合わせして作った住宅プランをかなり参考にしているからね。

ジョルジュ＼おや、そうなんですか？新しく引っ越した２階建ての部屋は以前の家の間取りとほぼ同じだそうですね？

ドアを可動式にして、用途に応じて変えられる様にしたのも、彼女のアイディアだったそうですからね。

モーリス学長＼そうなんだよ。シェルターは、倉庫みたいに簡単にしか出来ていなかったのを大至急手を入れ始めた時には、工務店は随分Sugarさんの所に話に言っていたみたいですよ。

ジョルジュ＼リヴェール教授も、昔シェルターを作る時は、知り合いと話して、巨大な球体に作ったんですよ。

構造的には安全らしいのでね。地球は球体だから、シェルターもそうしましょうってね。

イリス＼へぇ～。そうなんですか。

モーリス学長＼そうそう、僕はね夏休みには、ルネ理事長達と、プランテーションで、野菜の水耕栽培をやろうと思っているんですよ。

ちょっと面白い仕掛けの温室になって居ますからね。棚がリフトになっていて、回るようにしてあるのですよ。

まんべんなく太陽光をレンズの屈折もつかって、浴びる事が出来るようにしてあるんですよ。

ジョルジュ＼全く、此処の研究所も、医工学からはみ出した研究までしたんですね。そのおかげで、フレッシュなサラダが食べられるのは良いですよね。

イリス＼医療の方でも、バイオテクノロジーの研究をしているのですから、植物の事なども同じように出来るんですね。

同じ生命体ですものね。まったく関係ない訳ではないんでしょう？

モーリス学長＼まぁ、そう言う事だね。やっぱり、イリス君は、医工学の知識がある教授の秘書は合っているんだよ。

多方面の秘書は、又別の人にお願いするからね。マルベリーさんが復帰してくれるかもしれないしね。

ジョルジュ＼そうなったら、ミレーユは秘書は抜けられて、新しいプロジェクトか、ターナー教室にイリス君の代りに入れてもらうかですね。

まぁ来年までは、何人かは彼方此方、研修兼ねて顔出しするようだね。

モーリス学長＼イリス君は、リヴェール教授の所に、落ち着けそうだよな。案外そんなものだよ。

まだ時間はたっぷりあるから、秘書やりながら、興味のある事の論文を書いたりして置けば、経験積んだ年齢になる頃には、教授になるかもしれないよ。

ジョルジュ＼そうだ。イリス君は教授になりたいんだったものな・笑

イリス＼いや、そう言う夢があったって言う事ですよ。具体的に何の研究をなんて無いんですから・・・。

今は頂いた仕事は、少し自信が持てると言うか、手ごたえがあるんですよ。

ジョルジュ＼そう言えば、前よりも明るくなったかな？落ち着いてきた感じがするしな。人はその役目になったら、らしくなってくるんだよ。

不思議なものでね。この国の国民だって、小さな国だから余計に目に付くのかもしれないけれど、穏やかで明るい性格に変っていくようだよ。

モーリス学長＼そうですなぁ～。それは有るようですよ。出身国で、何となくタイプってあるじゃぁないですか？

それが此処に来たら、この国らしい雰囲気になって来るようですよ。イリス君達も、母国よりもＵＫでの暮らしが長いんだろう？

自分の国に居る人よりも、控えめな愛情表現をしていたりするでしょう？　それでもまだ情熱的だと、聞いていますよ・笑

僕達フランス系でも、やっぱりかなり控えていますからね。理事や役員はＵＫの人が多いですからね。

イリス＼そうですか、僕は妻がフランスですから、まぁ外では気を付けていますよ。ターナー教室の時は、皆にからかわれましたからね・笑

つい、大好きな友達でしたから、セージなどには抱き着いたりKissして、嫌な顔されてね。俺の国では、大好きな友達なら、同性であってもなんだけれどね。

　　　　　
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まだ間もないと言うのに、イリス君はかなりお喋りも、良くするようになりました。寡黙では務まらない仕事ですから、前からくらべると何倍も話します。

ですから、最初の頃は口が疲れると家では、物凄く無口になってしまいましたが、最近は慣れてきて、前の様に夫婦でも話をするようになってきました。

子供も居ますし、余り無口になってしまったら、家庭崩壊ですからね。子育てや家事は妻のマーシュが一人で忙しくやる事が多いのです。

子供の世話と、マーシュの夫役はこなしていますが、イリス君は不器用なので“家事は手伝うくらいで良いからね”と言われたのです。

子供の世話は、かなり手慣れたものですから、特に上の子は父親大好きなようなので、男２人がくっついています。下の子は女の子ですから、母親とそっくりになって来そうです。