『2015年・晩夏』イリス君はパートナーはアンジェになってしいました。

どんどんダンスパーティの日が、近づいてきています。イリス君からSUGARMAMAの、ダンスのレッスンに付き合ったと言う話を聞いて、アンジェは自分も練習したいと言い出しました。

負けず嫌いですし、アンジェも踊る事は出来ても、それ程パーティで踊った経験はありません。目立ちかりやですから、皆の目線は自分の方へ...と思っています。
まさか、セージ君がSUGARMAMAをパートナーに選ぶとは思って居ませんでした。イリス君もなかなかのハンサムボーイですから、自分の手元に置いておきたい幼馴染です。しかし、もっと魅力的に感じて居たのは、セージ君なのですが、穏やかで明るい表面とは違って、イリス君のように手なずける事は、出来ない芯の強さを持って居るのです。

もう何年も前に、幼馴染は釘を刺されているのです。セージ君はアンジェ達よりも、２歳年下なのですが、お姉さん達が居るからか、女の子が早熟なのに気が付いていたようで、彼女達が思春期になる頃に“もう、今までみたいに自分の側には寄らないでくれ！”と言われたのです。

色々申し込まれていましたが、結局パーティのパートナーはイリス君にしました。ダンスの達人ですから、カッコ良く踊れるのに決まっています。イリス君も中の良いアンジェですから、きっぱり言い切った割には、誘われたら美人のアンジェは悪い相手ではありません。　　　
　　
　　　　　　💕～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～💖

アンジェ《ねぇイリス。セージはSUGARMAMAをパートナーに選んだのなら、イリスは私とパーティが終わって、お互いにいい感じの、付き合う相手が決まらなかったら、付き合わない？イリスも泣き虫ではなくなったしね。

皆が、凄くハンサムでセクシーだって、噂していたわ。最初は私は“へぇ～！”って思ていたけれど、言われてみたら、確かに大人っぽくなったし、よく解っている相手だし、もう特別の関係になっても悪く無いわよね。

巧く付き合いが続いたら、将来は結婚を考えても良い歳じゃぁない？そうなったら、私は伯爵夫人になるのかしら？

アンジェ《でも何だか、爵位がややこしいみたいね。マナーなども煩そうなのは、嫌だけれどもう注目の的になるのは絶対よね。
一応世継ぎになるイリスが、こんな風に一般市民と、同じに暮らしているのが嘘みたいじゃぁない？セージの所と比べたら、どうなのかしら？

イリス《国が違うから、又名前や役割などが違うと思うよ。あいつも国に戻って暮らす様になれば、何とか卿って名前が有ったはずだよ。

ただ、長子が継承者だから、双子の長女が家は継ぐんだよ。あいつの方が、もうとっくに自分がやる役目はやっているよ。彼の国は伝統を重んじて、格式高いからね。

アンジェ《じゃぁ、今は私も気楽で良いけれど、もしちゃんと結婚するとなったら、結構堅苦しくて大変になるのね？本当は只のセレブになるのが、良いんだけれどなぁ。マナーとか覚えるんでしょうね。

イリス《多少はね！でも本家とは違うから、まぁ特権は国王と謁見する時のマナーの違いくらいじゃぁないかな。詳しくは知らないんだ。

これからまだ暫く、俺は大学生だからね。もうパーティが終わったら、あっという間に今年も終わって、いよいよ勉強もグンと難しくなるだろうからね。

アンジェ《ま、まだ時間はあるから、私は普通の家庭の出ですから、カレッジを卒業したら、ファッションモデルとか、芸能を取って、アニーみたいに舞台女優になりたいかなぁ。

全く想像がつかないけれど、イリスと結婚しちゃったら、自由な暮らしはなさそうですものね。貴方の事好きだけれど、でも一応ステディな関係になりましょう？

イリス《随分気が早い話だよね。まだとりあえずパーティが終わってから、付き合うかどうかが、決定なんだろう？

今からあれこれ気にすることではないだろう？お互いに、仲が良い楽な相手だけれど、物凄くひかれあって、愛していると言うほどの気持ちじゃぁないんだからね。お互いが都合が良い相手だって言うだけだろう？

アンジェ《ねぇ、ところで話変わるけれど、セージは何だってパートナーにSUGARMAMAを選んだのかしら？　相手が決まらないなら、決めないで出席すればよいし、最初のセレモニーに出席だけで、帰っても良いて聞いたわ。

パーティ好きじゃぁないはずなのに....。SUGARMAMAが出たがったのに付き合ったのかしらね。セージはSUGARMAMAのお気に入りですからね。

イリス《い～や、むしろセージがSUGARMAMAの事大好きだから、誘ったんだと思うよ。あいつ気が付いていないみたいだけれど、結構本気で好きなんじゃぁないかな？でも初恋らしいことも無かったから、気が付かないんだと思うんだ。

女の子とは何人か付き合った事があるけれど、皆長続きしないで、別れているからね。“どの子も話が面白くねぇ奴ばかりで、直ぐにベタベタしてくるのばかりだった。そんなのと、真面目に付き合う気にはなれないよ”って言っていたからね。

アンジェ《へぇ～じゃぁセージは経験はあるのね。でも、私ももしかしたらSUGARMAMA？って思った事あるけれど、凄い歳の差ですし、恋愛対象としては、考えて居ないでしょう。

歳上女性が、誘惑するって話もあるけれど、SUGARMAMAはそんな色っぽい女性じゃぁないじゃない。
不思議な魅力があって、結構エレガントな感じがする時が、あるんですけれどね。

イリス《そうなんだよね。おっちょこちょいだし、お転婆なんだけれど、ふとした時に、所作がエレガントで、魅力的なんだよ。

クールで大人なんだけれど、凄く可愛かったりね。セージが好きになってもおかしくないタイプなんだよなぁ。過去にセージが、ちょこっと付き合ったことがある子達って、絶対にいい女だと思うんだ。

あいつのお姉さん達見て見ろよ、皆凄く魅力的でレベルが高い美人だろう？どうしても、良い女の物差しが違うと思うんだよなぁ？

だから、自然と仲良くなって、関係を築きあげて愛情を育てた恋愛がどんなものか、判らないんじゃぁないのかなぁ？

アンジェ《へぇ～イリスって、意外とロマンチックそうな事知っているんじゃぁない？アンタ恋した事有ったっけ？

　　　　 💖～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～💕
この２人も、良い調子で勝手な話をするのには、よく気が合う仲で、一番幼馴染の中では仲良しなのです。見た目も美男美女カップルで、お似合いですが、お互いが思いやって、愛し合っているとはちょっと違うカップルなのです。

ある種の自由気ままで、奔放な北欧人のアンジェと、情熱的なイリスは、ドライに情熱的にハグしたりKissしたり出来る間柄です。

アンジェはセージ君に、惹かれている時が有ったのですが、きっぱり拒絶する態度を取られているので、何もすることが出来ないで居ますが、イリス君には自由気ままな態度が取れるのです。

ダンスパーティが終わった後の、冬休み前には、きっと新しくカップルも誕生するかもしれませんね。進級出来た後ですから、かなり勉強などは忙しくなるようですから、よそ見している暇はなくなるでしょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　storyteller🐑