『2017年冬』卒論テーマはメガネ型ウェアラブルデバイスＨＭＤ

卒論テーマはメガネ型ウェアラブルデバイスＨＭＤのレクチャー・フォーラム。セージ君は使える言語が５ヶ国語なので、多分４～５ヶ国出身の審査員を前にやるのでしょう。

試作品のメガネ型ウェアラブルデバイスＨＭＤ(ヘッドマウントディスプレイ)だけで、優しく解りやすくレクチャーしていくつもりですが、その時になったらどのようなテーマになるかが不明なのです。

そこのところが結構意地悪になっています。

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リヴェール教授《皆お疲れさんでしたね。卒論のチェックがすんだら、もう一段落ですよ。

Dr.マリアンヌ《ペパーテストや面接は、期間中にばらけてそれぞれにするのでしょう？ペーパーテストなどは、特に前もって決めずに、時々行うのは今まで通りですしね。

ルネ理事長《そうですね。私もそれが良いと思っていますよ。試験の為に勉強するのではなく、何時も勉強をしていれば、突然.“今日の午後に...”で良い訳ですからね。

モーリス学部長《そうですな。結果はトータルして見て行けば良いのですからね。

ヘリオット医工学上級研究員《ま、何だかの形で少しずつ、ふるい落とされて残ったものは、自分スタイルで好きな事が研究出来るのだから、良いでしょう。

会員理事夫人《事務局がシッカリと管理していますからね。安心して研究暮らしが出来ますでしょう。私達会員も健康管理は、最も良い状態でしてもらえますからね。
出来る範囲でバックアップいたしますわ。でもこのところ大学は新入学生は、全然取って居ないんですね？

リヴェール教授《そうですね。今いる学生が、思いのほか良い学生が居たので、その子達を育ててと思って居るのですよ。
彼らの専攻を増やして、幾つかの資格を持って居るマルチ研究者が居る方が機能的ですからね。

Dr.マリアンヌ《そうよね。ですから語学も最低３か国語は出来ないとが条件ですし、５～６ヶ国語堪能な研究者や学生は多いですよ。

そう言う人の方が、学問や資格も多く持って居ますね。

ヘリオット医工学上級研究員《それで、けこう巧い事言われて、僕は“落ち着いたら、好きな研究をしても良い”って言われたんですけれどね。
何かと忙しくて、まだ実現が出来て居ないんですよね。気が付いたらもうリタイアしてから...って言う事になるんじゃぁないかと、危惧しているんですけれどね。

まぁ、新規の入学を暫くは取らなくなった分、楽にはなりましたが、残った学生の育成も、楽しみも有るけれど、こちらも勉強しないとって、追いたてられている気がするよ。

今の若い学生は、遠慮も何もしないで、質問してくるからね。いい加減な事言えないから“ちょっと待ってください。再確認して次回に答えますから”が多いんだよ。

で調べると、僕達が知っているよりも世の中の進化が早くて、新たな事に変わっていてね。

IT社会になったお陰だろうけれど、本から学ぶ事よりも中身が薄い様な気もするんだよね。質問してきた学生の方が新しい事を知って居たりしてね。

リヴェール教授《彼らの話を聞くのは刺激的で、なかなか楽しいですよ。同じ結果にたどり着くにしても途中の考え方が違っていてね。僕などは“そう言う考え方もあるんだ”と刺激を受けるよ。もう僕達は昔の高齢者の様に、ゆっくりと隠居暮らしは出来ませんね。

Dr.マリアンヌ《私などは、もう結構若い世代だけでなく、職員の妻なども患者だったりしますから、イラっとする事が多かったわよ。

側に居る者に聴いても“良いんじゃぁ無いですか！”って、若い世代は、何かシラ～とした言い方でね。まるで悪気はないようなんですけれど...。

ルネ理事長《それが今の若い子の特徴ですよね。でもね、よくよく話すと、皆よく考えて居ますよ。少なくとも此処に残った研究員や学生はね。頭が良いですよ。

モーリス学部長《こちらが頭が固くなって、食べず嫌いみたいな所が、出てきているんだと思うんですよ。人を育てるのは、自分を育てると言う事だと思う様になりましたよ。

会員理事夫人《ま、若い世代と接する事が多い人は、そうでない世界の者よりも、若いですよ。私は日頃は同世代や、歳上世代との付き合いが多いですから、此処の理事会に来ると、皆凄く若々しい柔軟な考えを持って居ると感じるわよ。

何かと若者の中にいるからでしょうね。元気ですしね。此処は静かで落ち着いた雰囲気の国ですけれど、活気がある国ですね。

元気だったら定年のない仕事ですからね。もうほぼ最後の学生の卒業は決まっているんでしょう？そうしたら、落ち着いて皆で研究したりできるでは無いですか？医療の世界が一番早くに、最先端が求められているのでしょうからね。

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Mrs.Sugar《セージももう最後の卒業試験が始まるのでしょう？特に試験勉強はしなくても良いのかしら？以前よりも、こういう生活に慣れて来たのか、結構のんびりした雰囲気がするわ。

セージ《うん、そうかもしれないよ。何年も勉強漬け暮らしで、突然試験をやっていたら、それが普通になってきたように思うよ。

俺はやたらにずっと勉強ばかりは、脳が停止しちゃうからね。気分転換になる事をした方が、良く頭に入るし、良いアイディアも浮かぶんだよ。

だからSugarと話したり、少し遊んだりして、又資料作りしたりがちょうどいい塩梅になっているんだ。

Mrs.Sugar《変わらずに家事もやってくれるし、私は最高な暮らしだわ。私は結構いい加減な性格ですし、気まぐれ屋でしょう？

セージの方が気を使ってくれているんじゃぁないかしら？意外な所が几帳面ですしね♪

セージ《そんな事はないよ。Sugarは俺の好み通りで、大好きだよ。人生で一番色々変化の多い暮らしをしたのは、Sugarと出逢ったからだからね。

此処へ入る為とは言え、あんなに勉強した事は無かったし、他人を大好きだって思える自分にも、自分で驚いているんだ。
I feel now to be more splendidly than yesterday. And I will think that it becomes more attractive again tomorrow.
I think so every night every morning and see it.

If I didn't have you there.would be nothing left.

Mrs.Sugar《教授達も今は、きっと忙しくしていらっしゃるでしょうね。皆の最後の試験ですからね。

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リヴェール教授達が集まって話して居る頃、セージ夫婦は結構呑気に休日を過ごして居ました。リヴェール教授はセージ君とは、ＭＲＳとリハビリスーツやリハビリシューズ等の個人勉強会以来です。

すっかり背も伸びたし、男らしく成長しているのにも、嬉しい吃驚でした。相変わらず、嫌味のない率直な態度で、リヴェール教授はわが子のような嬉しい気持ちになる学生です。

実はセージ君の両親ともが、妻のよく知る仲の良い人達でしたし、父親の考古学者も、縁がない間柄ではなかったのです。
なかなか面白い事を考える青年に成長したのを見て、卒業ももう確定なので、ご満悦な１日でした。　　　

　　　　　　　　　　　 　　　storyteller🐑