移民してから１年が経ちました。

MrsSugarもMmeシャノアールも、直ぐ近くにこじんまりしたセミデタッチの家を購入して、2階を住まいにしてMrsSugarは1階部分をCafe「にゃん亭Cafe」を開き、Mmeシャノアールは日本で言うコンビニエンスストアの様な便利屋を兼ねた店を持って、つましく安定した暮らしをしていました。

1年も経つとお喋り仲間も出来て「このまま健康に気を付けて、歳を重ねて行けば良い」と話して居ました。但し医療関係がメインの特殊な国なので、国民は必要に応じて、被験者になると言うのが条件です。

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Mrs.Sugarが最初に暮らしていた、土地付きロッジを改造した「にゃん亭Cafe」です。コーヒーと紅茶だけのCafeで、気が向いた時に焼いたハーブビスケットを、お客さんに出したりしていました。

Mrs.Sugarが最初に暮らしていた、土地付きロッジスタイルのセミデタッチ（2軒長屋）を改造した「にゃん亭Cafe」です。コーヒーと紅茶だけのCafeで、気が向いた時に焼いたハーブビスケットを、お客さんに出したりしていました。

MrsSugar憧れの鉄製ストーブを置いたCafeです。ストーブで自分用にパンを焼いたり、間の時間に編み物をしたりしていたのです。その内お客さんが、ビスケットを売って欲しいなどと言い始めました。

気が向くと少し多い目に焼いて、売る様になったのが、だんだん注文が増えて、少し忙しくなってきたのです。

初めから、Cafeが気に入って、常連さんになった１人にミントさんがいました。Mrs.Sugarが作った小物のデザインなどが気に入って、時々買って行ったりしていました。

そのうち買って行くお客さんが増えてきて、手縫いの服もミシンがきちんとパターンを作って、縫って始末したりを手仕事ですると言うスタイルです。医工学系の大学以外に、精神的に大事だとアートカレッジが併設され、ミントさんはそこの学院生だったのです。
一緒に仕事と勉強を兼ねて“売ってみない？”とミントさんが進めたのです。丁寧な縫製と、シンプルな洒落たデザインは、高級品にも見えます。ミントさんはデザインはあんまり得意ではないと思っていましたので、MrsSugar担当です。

舞台衣装科に在籍しているミントさんは、パタンナーの腕前や、見極めるセンスは持って居るので、大学院が終わった後は、どうしようかと考えていたのです。

楽しみながらちょっと仕事が出来たら、一番理想的な仕事スタイルです。

そしてポプリさんも、夏休み前に講師の契約が切れるので、再契約するか帰国するかの話が出てきました。Cafeが忙しくなってきていたので、少しパートで仕事が有れば、此処で暮らすのも魅力的だと思い始めていました。

何にもしないで在留資格は取れないので、MrsSugarに相談をしていたのです。その結果、ミントさんとポプリさんも、Cafeでの仕事を自ら作り出したので、この国に留まる事にしました。

そんな時でしたが、UK出身のミントさんは毎年長い夏休みを取って、家族と避暑地に滞在でしたが、早くに戻って来て、Mrs.Sugarとのんびりと縫物をしたりして、売り物になる服の試作品など作り始めました。もう注文がボチボチ入ってきていたからです。

その夏、ミントさんがいるからと弟のセージ君が、アメリカのマイアミ近くの、元UK量の避暑地で、16歳になったとたんにライセンス資格が取れるので、グライダーのライセンスを取ったので、家族よりも早くに帰国してグライダーに乗るつもりでした。

国に引き揚げてる途中に、たまたまふらっとどんな国なのか興味を持って、此処の国に立ち寄りました。ミントさんは昼間はCafeに居ると言うので、セージ君は彼方此方見学しついでに、お茶飲みにやって来てきました。
その時初めてMrsSugarと出逢いました。

彼はまだ１６歳になったばかりで、ミントさんにも似た雰囲気の、チャーミングな少年でした。明るく穏やかな雰囲気ですが、自分から話しかけるようなあまりお喋りな方では無いそうです。

特に忙しそうでは無く、夏休みはまだたくさん残っています。「帰国したらグライダーに乗るだけ」と言う話などを珍しくMrs.Sugarと話しています。
グライダーのライセンスは、バハマでは１６歳で取れるのですが、講習会は15歳から受けられます。なので昨年の夏から講習を受けていたそうなので、今年は7月に16歳になったので、即試験を受けライセンスを取りました。

その様な話をしているので、ミントさんはCafeでの倉庫内の整理など、力仕事をセージ君に頼んだのです。力仕事は幾らでも有ったのです。
Mrs.Sugarとしても、重い物もあるので大助かりで、仕事が終わった後は、お茶やビスケットや、サンドイッチの大サービスで、お茶のみしながら雑談をしていました。

ミントさんから聞いたセージ君は、家ではあまり女姉妹とは話をする方ではなく、不愛想だと言う事でしたが、不思議な事にMrsSugarとは、かなり楽しそうに色々と話が弾んでいるのに吃驚していました。
MrsSugarがセージ君から聞いた話では、家族が夏休みを過ごすバハマでは、本国でスポーツグライダーのライセンスを取るよりも、安い費用で取れるのと講習を受けられる年齢も、１５歳から受けられたので昨年から講習を受けていたのだそうです。

ついでにこれ又ほんの気まぐれで、同じ建物内でスポーツマッサージの講習会もやっていたので、それも昨年から受けていて、最低年齢で今年ライセンスを取ったのだそうです。
その２人の話して居る様子を観て、ミントさんは「暇があるなら少しCafeの雑用を、手伝って行かない？」と言うと、あっさり帰国を伸ばして、結局は夏休みは手伝って行く事になりました。

何かと雑用も有って、適当に手伝ってくれると、とても助かる状態でしたし、セージ君も気分よく手伝ってくれていました。嫌になったら何時帰国しても良いと言う条件です。
空いた時間は、国内をウロウロしたりしているうちに、あっという間に夏休みは終わる頃になり、帰国しました。

帰る時にはMrsSugarはセージ君に、アルバイト料を支払いましたら、その気の無かったセージ君ですし、初めての事なので戸惑ってしまいました。
ミントさんに”ちゃんと働いた分だけだから“と言われて、初めて働いてアルバイト料を貰って帰国しました。

ミントさんは、セージ君に帰り際に“長期休みは暇なんでしょうから、アルバイトに此処にきたらぁ。雑用をためておくからね”と言われ帰国したのです。
この夏休みには、Mrs.Sugarの昔の友人の、こむぎさんが友達のパセリさんと２日滞在で、遊びにやってきたりもしました。やはりMrs.Sugarの移民先を見に来たのです。

彼女たちの感想は“本当に病院と大学以外は、何にもない愛想無い国なのね！Sugar物好きよねぇ。きっと飽きちゃって帰国するんじゃぁない”でした。Mrs.Sugarは“だから観光になるようなものは、何も無いっていったでしょう。私は思っていたよりも、居心地の良い国でよかったのよ”と話していました。
西欧人が沢山いるのに、英文科卒業で英語が得意なはずの小麦さんですが、誰とも目を合わせず、話もしないで連れのパセリさんといつも一緒で、MrsSugarとしか話しません。

此処はかなり北の方なので、秋が早く来早ければ９月の終わりには、夜には小雪が舞う事も有る、日本よりも寒い国です。ヨーロッパの寒い方から来た人達には、温かい結構暮らしやすい国のようで、皆冬でも薄着です。

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そんな夏だったのですが寒い方が好きなMrs.Sugarは、この国に来たら何とアレルギーもだんだんでなくなりましたし、かなり体調も良く元気に過ごせています。

先ずは周囲の人達が気が楽なのです。海外での暮らしはもともと好きなMrs.Sugarでしたし、何よりも人間関係があっさり親切です。
お互いに助け合うのは当たり前で“やってあげた”と言う言葉を聞くことが有りませんし“頑張って”と言う言葉も聞きません。“楽しんでね！”とは沢山言い合います。

もともと知らない人であっても、助けて欲しい時は“助けて欲しいのですがお願いします”と言えば気軽に助け合うのが、当たり前の決まり事です。
都合が悪ければ誰か助けられる人を、一緒に探せば良いのです。そんな暮らし方や考え方が、とても心地よいので、ギリギリ年齢で移民出来てラッキーでした。

その様な感じで、順調に2013年は前年よりも踏み込んだ暮らし方で、が終わったのです。大体英語は得意ではないのですが、伝えたい事は一生懸命工夫して、話せば皆気持ちよく話し相手になってくれます。
英語は頭にgoodが付くのが、MrsSugarは好きなのです。ハッキリ意思表示しても、何の問題も起きません。そんな2年目の暮らしです。